英仏露語を使いこなす雅子さま、若き外交官時代は大忙し!2023年は国際親善のためにインドネシアをご訪問
多くの友好の灯をともした、インドネシアへの国際親善のご訪問
そんななか、雅子さまは皇太子浩宮さま(今の天皇陛下)と出会い、ご結婚のために外務省をご退職されました。5年9ヵ月ものあいだ外交官として活躍された雅子さまは、皇室の重みと影響力を充分に理解されたのです。 やがて浩宮さまは天皇陛下に即位され、雅子さまは皇后となられました。そして昨年2023年6月には、天皇陛下と雅子さまは、即位後初めてとなる国際親善のためのインドネシア公式訪問をされたのです。 2023年は日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)との友好協力50周年の節目にあたり、ASEAN議長国を務めているインドネシアからご訪問の招待を受けられたのでした。 7日間の日程でインドネシアを訪れた天皇陛下と雅子さまは、ジャカルタ近郊のボゴール宮殿で、国賓として歓迎行事に臨まれました。 その行事の最中に、サプライズが起こりました! 急きょ予定を変更して宮殿近くの植物園を訪問することになり、陛下と雅子さまはジョコ大統領が運転するカートに乗り込んで移動されたのです。 「あのようなカートに初めて乗って大変面白かったです」 と陛下は感想を述べられました。その後、お二人は宮殿でジョコ大統領夫妻と会見されました。イリアナ夫人と懇談された雅子さまは、現地の伝統弦楽器サぺの演奏を鑑賞されたり、伝統の染め物「バティック」作りを体験され、実際にバティックの布地を肩に羽織って笑顔を見せられるシーンも。 なごやかな会見の後は、大統領夫妻主催の昼食会にご臨席されました。ジョコ大統領から心のこもったおもてなしを受けられたのです。
「女性が頑張っているのを見て、頼もしく思いました」
今回のインドネシアご訪問でお二人が特に重視されたのが、若い世代との交流でした。職業専門高校の生徒たちとの交流の場では、雅子さまは「将来はどういうお仕事をされたいですか?」、陛下は「たいへんでしょう、卒業論文」などとお声を掛けられました。 「インドネシアの若い人と親しくふれあえてよかった。女性が男性に負けずに頑張っているのを見て、たいへん頼もしく思いました」 若い人たちとの交流ののち、雅子さまはこのように感想を述べられたといいます。 令和初の国際親善の旅は、たくさんの友好の灯をともしました。天皇陛下と雅子さまは、たしかな手ごたえを感じられたことでしょう。2024年はますますお出ましの機会が増えそうな雅子さま。これからの雅子さまのご活動から目が離せません。 ~~~~~~~~~~ ●参考文献/『新しい時代とともに ――天皇皇后両陛下の歩み』(宮内庁侍従職特別協力、毎日新聞社)、『美智子皇后「みのりの秋(とき)」(渡辺みどり著、文春文庫)、宮内庁ホームページ キャプションは過去の資料をあたり、敬称・名称・地名・施設名・大会名・催し物名など、その当時のものを使用しています。 バナー写真/JMPA 構成・文/高木香織 編集/立原由華里
高木 香織