「三苫の1mm」が話題に…! 道路のセンターラインは踏んでもいいのか?
道路のセンターライン、少しでも踏んだらアウト?超えなければセーフ?
2022年FIFAワールドカップカタール大会の12月1日におこなわれた試合、日本対スペイン戦で、「三苫の1mm」と呼ばれるプレーが大きな話題となりました。ゴールからボールがそれ、ライン外に出そうになっていたボールを三苫選手がギリギリで拾い得点に繋がりました。逆に言えば、1mmでもボールの影がラインにかかっていれば、ボールはラインを超えていないと見なされることになります。サッカーにおいて超えてはいけないラインがあるのと同様に、道路上にも超えてはいけないとされているラインは存在します。 【画像】センターラインを踏んでもいいのか画像で検証する(5枚)
例えば、道路のセンターラインが白色や黄色の実線の時に、追い越しのためにはみ出してしまった場合、道路交通法違反となってしまいます。 はみ出しが禁止されている場所で、大きくはみ出してしまうことは言語道断ですが、カーブに予想以上の速度で進入してしまった場合や、遅い車両を追い抜く場合など、センターラインに近い部分を走ってしまうケースはあるでしょう。 道路の場合は、車体がセンターラインにかかっていれば車両が車線内にいると判断されるとは思えません。 では、道路交通法において、「ラインをはみ出してしまう」ことの基準はどのように定められているのでしょうか。 道路交通法第十七条の4には、「車両は、道路(歩道等と車道の区別のある道路においては、車道。以下第九節の二までにおいて同じ。)の中央(軌道が道路の側端に寄つて設けられている場合においては当該道路の軌道敷を除いた部分の中央とし、道路標識等による中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする。以下同じ。)から左の部分(以下「左側部分」という。)を通行しなければならない。」と、書かれています。
「中央から左の部分を走行しなければならない」「中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする」の部分に着目すると、車両は「中央線よりも左側」を走る必要があるということ。つまり少しでも車体が中央線にかかった時点ではみ出していることになります。 また、都内の警察署の担当者は次のように話します。「バイクやクルマに乗っている人の中には、タイヤがセンターラインを踏まなければセーフだと誤解している人もいますが、それは誤りです。ライン上にミラーなどの車体の一部分がある場合も、センターラインを超えていると解釈されます」 特にバイクの場合、タイヤは車体の両端ではなく中央にあるため、タイヤを基準に考えてしまうとミラーなどがはみ出しやすくなってしまいます。対向車と接触してしまうと、大きな事故になってしまうことは想像に難くありません。 はみ出し禁止の場所でセンターラインをはみ出してしまうことのないよう、丁寧な運転を心がける必要があると言えるでしょう。
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