走行車両へ「ストップ！！ロードキル」の呼びかけを行う参加者ら＝6月25日、国頭村安田の県道70号沿い

【国頭】国頭村内で希少野生動物のロードキルが多発しており、6月18日時点でヤンバルクイナが23件、ケナガネズミ6件、ノグチゲラ1件が発生している。特に5月から7月にかけては繁殖期のヤンバルクイナが道路へ飛び出すことが増える。やんばる地域ロードキル発生防止に関する連絡会議は6月25日、県道70号2カ所（国頭村安田）で、走行車両へ制限速度尊守などを呼びかけた。今年3回目。 　当日は連絡協議会団体のほか安田区民ら約23人が参加。「STOP!!　ROADKILL」「スピード出したらめーごーさー」などの横断幕や「ヤンバルクイナ交通事故多発中！」のプラカードを掲げた。安田小学校の児童らは一人一人白紙に大きな文字を手書きし両手で掲げ、全員の文字をつなげ「スピードおとしてね」と通行車両に呼びかけた。 　午前7時から午前9時までの出勤時間帯に合わせ、走行車両へ手を振りながら訴えた。安田小からは5人の児童と教諭、保護者、たまたま大阪から安田小学校へ3日間の体験入学をしていた児童2人と保護者も参加し、児童や地域の人たちと活動を通して交流を深めていた。

　安田小5年の児童は「今日が2回目の参加で、前回より車のスピードが速い気がする。1年で多くのロードキルが発生する。森の中でも何らかの理由により、死亡することも考えられる。みんなが注意していればロードキルは少なくなると思う」と話した。 　参加した安波やんばる学びの森職員の喜屋武彩花さん（26）は「速度を落とす車も見られた。運転時の野生動物への警戒、法定速度の遵守などを啓発できたと思う。動物たちの事故が未然に防げることを願う」と話した。　 （新城高仁通信員）