中高生の将来イメージ「結婚している」は4割 栃木県は若年層未婚率と平均初婚年齢の上昇幅も大きく…
栃木県内の若者に理想の生活像を聞いた県のアンケートで、将来のイメージについて自身が「結婚している」と答えた中高生は4割程度だったことが11日までに分かった。「子育てしている」は3割台だった。県は若者が結婚などに関して具体的に考える機会が乏しいことが背景にあると分析。少子化対策の一環として新たにワークショップを開くなどして、若者が結婚や子育てなどのライフデザイン(人生設計)を描けるように支援する。 県によると、アンケートは昨年11~12月、子どもや若者の希望を政策に反映させる目的でインターネットを通して初めて実施した。自身の将来にどのようなイメージを持っているかとの問いでは、「幸せになっている」「出世している」など15の項目から当てはまると思うものを選択(複数可)してもらった。 県内の高校2年生2487人と中学2年生2054人、小学5年生1015人が回答。うち「結婚している」としたのは高校生38.4%、中学生40.3%だった。「子育てしている」は高校生31.8%、中学生35.6%。小学生はいずれも45.9%で、年齢が高くなるほど将来の結婚や子育てをイメージしなくなる傾向が浮かんだ。 県県民協働推進課は「本県は若年層の未婚率と、平均初婚年齢の上昇幅も他県より大きい。早い段階から結婚について考える機会が少ないことが影響している可能性がある」と捉える。 2020年国勢調査で本県の25~29歳女性の未婚率は61.3%。15年調査から3.2ポイント上昇し、上昇幅は全国平均(2.6ポイント)を上回り、茨城(1.7ポイント)や群馬(1.4ポイント)の約2倍となった。 女性の平均初婚年齢は以前全国平均より若かったが、21年は全国平均と並ぶ29.5歳に。既婚女性の出生率を表す有配偶出生率の下落幅も他県より大きい状況という。 県は10代や20代から正しい知識を学び、ライフデザインを描いてもらうことが重要と判断。本年度の新規事業として若者対象の講座を開いたり、ワークショップを通じて啓発用のデジタル冊子を作ったりすることを決めた。同課の担当者は「結婚や育児の時期、その有無を含め、若者が理想の人生を実現する手伝いができればいい」と話した。