下田に洋食店「ナチュラルテーブル」 地元出身シェフが第二の人生踏み出す
地元食材を積極的に使ったメニューを提供する洋食店「NATURAL TABLE(ナチュラルテーブル)」(下田市二丁目)がオープンして、12月15日で1カ月がたった。(伊豆下田経済新聞) 【写真】「NATURAL TABLE」店内の様子(関連画像12枚) 店主の飯田俊光さんは下田市白浜出身。20代で料理の世界に入り、地元のホテルで3年間勤務した後、「本場の食材を見たい」と考え渡仏した。その後、帰国しいくつかのホテルで経験を積んだ後、下田市の会員制宿泊施設「ホテルジャパン下田」(吉佐美)で料理長を務めた。 41歳のときには東京・築地の聖路加ガーデンホテルに出向。その後も他ホテルの管理部門から声がかかるなど仕事一筋の日々を送ってきたが、「退職したら家族との時間を大切にしよう」と心に決め、60歳を迎えたタイミングで初めて自分の店を構えることになった。 妻の真弓美さんと2人で切り盛りする同店について、飯田さんは「街なかでリーズナブルな価格帯の店を営業することは、自分にとって初めての挑戦」と話す。「60歳でも店を構えられることが、皆さまに勇気を与えられれば」とも。 物件探しには約1年を費やしたが、結局は最初に見た物件に決めた。もともと中華料理店だった建物は老朽化が著しく、保健所の許可取得も困難を極めた。飯田さん自らDIYを手がけた箇所も多く、床の張り替えや厨房の洋食仕様への改装などを行い、営業の準備を整えた。 同店ではナチュラルワインをそろえ、そのワインに合う食材の味を生かした料理を「できるだけ安価に提供する」という。これは「食はシンプルで楽しいことが大切」という飯田さんの考えにも基づいたもの。「3S(シンプル・スマート・スピーディー)を実践し、自分も素で仕事をしていきたい」と飯田さんは話す。店名の「NATURAL」にはそれらのスタンスや思いを込める。 ランチメニューは「本日のパスタ」や「日替わりテーブルランチ」(以上1,000円)のほか、オムライスやドリア、キーマカレー、パエリアなどの「スタンダードランチ」(以上1,200円)もそろえる。子ども向けのセット料理(800円)も用意。ディナーにはアラカルトのほか、コース料理(4,400円~)も用意する。 市内から友人とランチを楽しみに訪れた40代の女性は「どのメニューも手頃な価格でありがたい。内容も十分。今度はオムライスを食べてみたい」と話していた。 営業時間は11時~21時30分。「現在は不定休で営業している」という。
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