男/女らしくあるべきという考えにより3割以上の人が嫌な経験 「女性は介護をすべきとの理由で仕事を辞めさせられた」という声も
また、嫌な経験の具体的な内容を自由回答で聞いたところ、主に男性では強くいなければならない・経済力を期待される、女性では家事や育児をしなければならない・愛嬌の良さや見た目の管理をしなければならない、などの回答が多く見られた。
●「男らしさ」「女らしさ」に基づく考え方などのせいで嫌な経験をした場面(自由回答) <男性> ・体力を期待されること(男性40代・会社員) ・好きな色を好きと言えない(男性20代・学生) ・強がっていなければならなかった(男性50代・会社員) ・男は泣いてはいけない、弱音を吐いてはいけないと言われたこと(男性20代・無職) ・経済力を求められること(男性30代・会社員)
<女性> ・女性は愛想良くあるべし、気遣いが出来るべしという世間の風潮があると思うが、そういうのが苦手なのでガッカリされやすい(女性40代・会社員) ・女性だから介護をすべきという理由で仕事を辞めさせられた(女性40代・会社員) ・ムダ毛に関して、男性は毛が生えていても気にならないが、女性はそうはいかないことが不平等だと思う(女性20代・会社員) ・家庭のことは女性がすべきという風調で、やりたいことを我慢しなければならないことが多い(女性60代・パート/アルバイト) ・男女共学の小学校に通学していた頃、勉強もスポーツも成績優秀だったが、地元の人たちからは女のくせに勉強して何になる、と言われていた(女性30代・専門職)
■「男らしさ」「女らしさ」の役割から「降りたいが降りるのは難しいと感じる」人は約4割
「男らしさ」や「女らしさ」に基づく役割への意識について聞くと、役割から「降りたいが実際に降りるのは難しい」と感じる人が39.1%と、葛藤を抱えている人が約4割を占めることが明らかになった。
さらに、「難しい」と感じる理由について聞いたところ、「社会や世間の考え方があるから」が35.0%、「身の回りの人の期待や制約があるから」が14.3%、「自分の中に根付いた考え方を捨てきれないから」が5.7%という結果に。