経験ない教員が大半 文科省が特別支援教育で調査
採用後10年までの正規雇用教員のうち、通級指導など特別支援教育に関する経験のない教員が小学校で86%、中学校で64%、高校で93%いることが6日、文部科学省の調査で分かった。調査は特別支援教育推進の参考とするため、全国の幼保連携型認定こども園、幼稚園、小中高校の計約4万5000カ所の2023年5月の状況を調べた。 障害児の実態把握や支援を検討する校内委員会は全体では88%で設置されていたが、幼保連携型認定こども園、幼稚園は60%前後で低かった。 実態把握は全体では97%で行われ、学校の窓口となり関係者との連絡調整もする特別支援教育コーディネーターは90%で指名されていた。どちらも22年度を上回った。 一人ひとりにきめ細かな指導を行うための個別指導計画の作成状況は、▽特別支援学級在籍児100%▽通級指導児99%▽通常学級在籍児87%。就学場所で差があるのは22年度と同じだった。 全体的に国公立の方が私立より特別支援教育体制が整備されているが、私立では専任の特別支援教育コーディネーターの配置が54%(国公立20%前後)と高かった。