函館・恵山岬タンカー重油流出 タンカーのえい航作業は10日から 重油流出に地元漁協から心配の声
HTB北海道ニュース
6日に函館市の沿岸で座礁したタンカーは燃料の重油の流出を防ぐ作業が続いていて、9日も現場の海域にとどまったままとなっています。 前田愛奈記者) 「タンカーの上では、何か作業をしている様子が伺えますが、船体は依然動かぬままです。きのうよりは落ち着きましたが、ガソリンのような油の匂いがまだ残っています」。 函館市の恵山岬沿岸で座礁したタンカーからは8日、燃料の重油の流出が確認され、9日は残った重油を別の燃料タンクに移し替える作業が行われています。また、7日はタンカーを沖合にえい航しようとした際にロープを引っ掛ける柱が破損していて、9日に修理と補強が行われています。重油の流出と座礁したままのタンカーに地元のえさん漁協からは心配の声も。 えさん漁業協同組合・上見孝男組合長) 「今一番ウニ・海藻類が最盛期なものだから(漁が)やれないというのは大変なことになる」、「風評被害のないように我々もきちっと取り組んでいきたい」。 現場からおよそ15キロ西の戸井地区でも重油が流れてくる可能性が捨てきれないと不安を感じる漁師もいました。 漁師) 「ウニと昆布で結構ここの漁師の人たちは生活の基盤の割合の何割も占めるから、とれないと大変だ」。 海保は油漏れ事故などに専門に対応する機動防除隊を派遣し9日に現地調査を行いました。いまのところ新たな油の流出は確認されていないということです。 10日は満潮を迎える午前11時前にタンカーを曳航し沖合に引き出す作業を行う予定です。
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