ロシア産ガス購入の欧州諸国、「状況は複雑」=大統領報道官
[モスクワ 23日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は23日、ロシア産ガスを購入している欧州諸国を巡る状況は非常に複雑であり、一層の注意を払う必要があると述べた。 スロバキアのフィツォ首相は前日、ロシアのプーチン大統領と会談。フィツォ首相は、プーチン氏がスロバキアへのガス供給を継続する用意があることを確認したが、ロシアとウクライナの輸送契約が年末で失効するため、ロシア産ガスの購入が「事実上不可能」になると述べていた。 スロバキアはウクライナ経由で輸送されるロシア産ガスに依存しており、フィツォ首相はウクライナのゼレンスキー大統領が輸送契約の延長を拒否したと批判している。 ゼレンスキー大統領は先週、同国経由の欧州向けロシア産ガス輸送契約について、戦争が終わるまでロシアが代金を受け取らないことを条件に延長を検討する可能性があると述べていた。 ペスコフ報道官は記者団に対し、会談の詳細は明らかにできないとした上で「ウクライナ側は立場を明らかにしている。また、ロシア産ガスの購入を継続し、正常な経済運営にロシア産ガスが必要な欧州諸国の立場も明らかになっている」と発言。「したがって現状は非常に複雑であり、一層の注意を払う必要がある」と述べた。