大夢が秒殺王者・悠斗をKOで破り悲願の王座獲得「自分のやり方でもっと上を目指していく」【Krush】
「Krush.157」(1月28日、東京・後楽園ホール)のダブルメインイベント第2試合で行われた「Krushフライ級タイトルマッチ」で挑戦者の大夢(WIZARDキックボクシングジム)が王者の悠斗(HUNGRY GYM)を2RKOで破り、悲願の王座戴冠を果たした。悠斗は初防衛に失敗した。 悠斗はキックボクシングでニュージャパンキックボクシング連盟で上位ランカーになるも、ボクシングに転向し日本ライトフライ級王座を獲得。その後、コロナ禍で試合の延期が続き「モチベーションを維持することが難しい」とタイトルを返上し現役を引退。しかし2021年にKNOCK OUTでキックボクシングに復帰し、2022年9月には「BOM OUROBOROS 2022」でWMC日本ライトフライ級王座を獲得した。昨年7月にKrush初参戦を果たすと松葉斗哉に1Rわずか10秒でKO勝ち。それまでの実績も考慮され、参戦2戦目にして10月に当時王者だった大鹿統毅へ挑戦すると、ここでも1Rわずか47秒でKO勝ちを収め王座を獲得した。
大夢は2022年に行われた「初代Krushフライ級王座決定トーナメント」で決勝まで勝ち上がるが大久保琉唯に敗れ王座獲得はならず。2023年には大久保の王座返上に伴い行われた「第2代Krushフライ級王座決定トーナメント」に出場し、こちらも決勝まで勝ち上がるが大鹿に敗れ、再び王座獲得を逃した。昨年10月には宗一郎をKOで破り、一夜明け会見で悠斗への挑戦をアピールしていた。 1R、ともにオーソドックス。悠斗はローからパンチを放つが交わす大夢。大夢は右カーフ。悠斗のパンチをがっちりガードの大夢。大夢は前蹴り、三日月蹴り。大夢の左ジャブで悠斗が右まぶたから出血。前に出る大夢に右フックの悠斗。しかし大夢は左ジャブ、飛びヒザ、そして左インローでダウンを奪う。
2R、大夢は左ジャブ、左インロー、右カーフ。悠斗は詰めてヒダリボディー、右フック。しかし大夢は左ジャブ、ワンツー、右カーフ。そして右ストレートでぐらついた悠斗に追撃の右ストレートで悠斗がダウン。大夢がKO勝ちを収めた。 大夢は試合後のマイクで「ここまで来るのにホンマにめっちゃ遠回りして、ジュニアの時もトーナメントとか5回ぐらい出させてもらって、全部ベルトも巻くチャンスを失ってしまって、そのままプロに転向して、初代と大鹿選手と戦って二度も負けて。もうどうしようかなと思ったんですけど、こうやって三度目の正直っていうことで、ベルトを巻くチャンスをいただいて、ホンマにうれしいです。試合前とかもめっちゃ正直不安やって、大丈夫かなと思ってたんですけど、こうやってチームだったり、応援団のみんながパワーをくれて、こうやってベルトを獲ることができました。ホンマにありがとうございます。チャンピオンベルトを獲って、これで終わりじゃないと思っているんで。こうやってここからK-1フライ級とか言われているんですけど、自分のやり方でもっと上を目指して頑張っていくんで、これからも皆さん、応援よろしくお願いします。ホンマにありがとうございました」と涙をこらえながら今後の飛躍を誓った。