福島県職員2人立件 発注工事入札情報漏えいか
石川町発注の公共工事を巡る官製談合・贈収賄事件を捜査している地検郡山支部は8日、県福島空港事務所発注工事に関する一般競争入札で、設計金額を業者に漏らしたとして官製談合防止法違反、公契約関係競売入札妨害の罪で同事務所建設課の福田等主査(50)=白河市=を在宅起訴した。入札参加業者名を漏らしたとして、志田欣也課長(55)=郡山市=を郡山区検が同罪で略式起訴した。県職員による汚職事件に発展した。 福田被告らと共謀し、設計金額と入札参加業者名の教示を受けたとして、同支部は公契約関係競売入札妨害罪で、石川町の土木会社「志賀建設」の元役員で無職添田保雄(63)=平田村=、元社員で無職関根徳夫(69)=石川町=の両被告を在宅で追起訴した。新たに同社の緑川家司社員(70)=古殿町=を在宅起訴した。 起訴状などによると、2021(令和3)年9月15日の県福島空港事務所発注工事の一般競争入札で、福田被告は志賀建設に落札させようと考え、同8月21日に緑川被告に設計金額を伝えたとされる。志田課長は同9月9日ごろ、緑川被告に入札参加業者名を伝え、入札の公正を害したとされる。福島地検によると、5人は石川署が書類送検していた。
県によると、対象工事は福島空港の滑走路南側の安全区域を広げる工事現場に土砂搬入車両用の道路を拡幅する工事。志賀建設を含めた4社が入札し、同社が4455万円で落札した。 添田、関根の両被告は前石川町長の塩田金次郎被告が逮捕、起訴された町発注公共工事を巡り、公契約関係競売入札妨害と贈賄の罪で起訴されている。塩田被告の初公判は地裁郡山支部で9月18日午前10時から。