エンタメ企業の雄、ウォルト・ディズニーの"アキレス腱"
ディズニーランドなどのテーマパーク・小売事業は安定成長だが、動画配信などのメディア・娯楽事業は赤字が続いている(写真:ブルームバーグ)
アメリカ市場に上場している注目銘柄を取り上げる連載企画「はじめての米国株」。今回はミッキーマウスで知られる総合エンターテインメント企業である ウォルト・ディズニー (ティッカー:DIS)を紹介する。 エンターテインメントが多様化する中でも、世界中で愛されるキャラクターを軸に、さまざまな需要を取り込んできた。特に、買収などに頼ることなく、自ら新たな人気キャラクターを生み出すことができるのが強みだ。赤字が続くメディア・娯楽事業の立て直しにメドが立てば、新旧コンテンツを軸とした成長ポテンシャルが再注目される可能性があるとみている。 ウォルト・ディズニーは、ディズニー兄弟(ウォルトとロイ)によって設立された。その後、1928年に考案されたミッキーマウスが人気を博し、事業の拡大につながった。現在では、子供・ファミリー向けのエンターテインメント、テーマパーク、テレビ放映、グッズ販売、ライセンス供与、映画制作スタジオなどの領域で存在感を放つコンテンツを有している。 事業セグメントは、テーマパーク・小売事業とメディア・娯楽事業。2020年10月に動画配信サービスを主要事業に据える事業再編を行い、現在は動画配信に加えてテレビ放映、映画配給などを含むメディア・娯楽事業が売り上げの約3分の2を占めている(2022年9月期実績)。同事業ではコンテンツの配信や販売に加え、広告などの配信も収益源になっている模様である。
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大和証券 米国株執筆班