カンボジア旧最大野党の元国会議員、バンコクで銃撃され死亡…野党弾圧強まり暗殺疑う声も
【ハノイ=竹内駿平】カンボジアの英字紙「クメール・タイムズ」などによると、同国の旧最大野党「救国党」の元国会議員リム・キムヤ氏(74)が7日、タイの首都バンコクで銃撃され、死亡した。背景は不明だが、カンボジアでは政権に批判的な野党への弾圧が強まっており、暗殺を疑う声が上がっている。
政権を批判していた救国党は、2017年に解党命令を受けた。報道によると、リム氏は7日午後、バスで妻らとバンコクに到着した直後、近づいてきた男に腹などを撃たれたという。男はカンボジアに逃げたが、タイ当局から要請を受けたカンボジア当局が拘束した。
リム氏は最近も自身のSNSで政権批判を続けていた。救国党の流れをくむ野党「キャンドルライト党」などは8日、「残虐な暗殺を非難し、(事件の)背後にいる関係者の逮捕を求める」との声明を出した。