やっぱり「ツアープロ」を目指していたの? 現役レッスンプロに「ティーチングの道に進むまで」の経緯を聞いてみた
経験を無駄にしたくなかった
一方で、関浩太郎氏はどういった経緯で現在の仕事を始めようと思ったのでしょうか。 「自分は15歳のとき本格的にゴルフを始めましたが、『ツアープロになりたい』という目標を持っていました。実際に、その後アメリカで“ミニツアー”と呼ばれる試合に出場した経験は何回もありましたが、結局日本でツアープロになることはできませんでした」 「高校もゴルフ部でしたし、卒業後は栃木県のゴルフ場で研修生として在籍していたこともあり、過去に学んだ知識を何かに生かしたいという気持ちは強かったので、心機一転レッスンプロの資格を得ることにしました」 「研修生として働いた後はアメリカに3年ほどゴルフ留学していましたが、これは誰かから助言をもらって行ったのではなく『何かアクションを起こしてもっとレベルの高いところを目指さないと、このままダラダラ時間を過ごすのはもったいない』と感じ、自分で決めました」 「そうしてレッスンプロになったわけですが、私は指導するにあたって『スコアアップの一番の近道』を教えることをモットーとしています。スイングのフォームは、あくまでもクラブの動きの方法論であって結果論ではありません。ボールを飛ばすにはクラブの動きが重要なので、ボールの飛び方を根本から変えるにはクラブの軌道・フェースの向き・入射角の3つを重点的に見るよう心掛けています」 「ほかにもクラブやボールのフィッティング、チューンアップからコースマネジメントのアドバイスも、最短でスコアアップを実現する大事な要素だと思っています」 関氏は「自分のポリシーやモットーを貫き通し、18年連続でベストスコア達成者を120人以上生み出したことが、今の仕事における最大の喜び」とも話します。 このように、普段私たちにゴルフのイロハを教えてくれるレッスンプロたちは、人によってさまざまなきっかけがあって、今の仕事を始めようと思ったことがうかがえます。 関氏によると「最初からレッスンプロになりたくてなった人もいれば、私のようにツアープロを断念したり、途中から転身した人も少なくない」そうです。全員に共通することはハイレベルなスキルを持ち合わせていることと、より多くの人に楽しいゴルフライフを過ごしてほしいという気持ちといえるでしょう。
ピーコックブルー