中村獅童、8年ぶり歌舞伎座で「あらしのよるに」急接近した尾上菊之助と強力タッグ 菊之助は「獅童さんは頼れる兄貴」
歌舞伎俳優の中村獅童、尾上菊之助が8日、都内で歌舞伎座「十二月大歌舞伎」の第1部「あらしのよるに」の取材会に出席した。 狼と山羊(やぎ)による奇跡的な友情を描いた絵本(きむらゆういち原作)を歌舞伎化。2015年に京都・南座で初演され、絵本発刊30周年となる今年9月に南座で9年ぶり、12月に歌舞伎座で8年ぶりに上演する。獅童が初演から演じ続けている狼のがぶ、来年6月に8代目尾上菊五郎襲名を控える菊之助が山羊のめいを初役で勤める。 長く共演機会のなかった2人だが、昨年3~4月に「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」で共演して意気投合。今年6月の「上州土産百両首」でも幼なじみの役で共演した。獅童は「去年の共演以来、ことあるごとに食事やお茶をして急接近しました。未来の歌舞伎を担う方だと思っているので、お芝居のこと、お弟子さんのことなどを話しております」。菊之助も「頼れる兄貴のように、お話しをさせていただいております」と信頼を寄せる。 本来、狼にとって山羊は大好物。その狼と山羊の友情が作品の見どころだ。獅童は「自分を信じて自分らしく生きるのは、難しい。それは役者・中村獅童の人生観にもあてはまる。演じれば、演じるほど、テーマ性が身にしみる」と説明。菊之助は「芯の強さがありながら、愛くるしい、めいを演じられたら」と抱負を語った。
報知新聞社