【ラグビーW杯】松田力也 前十字じん帯断裂から復帰「さらに大きくなって」W杯の舞台で躍動
ラグビーワールドカップ、日本の初戦であるチリ戦で6本中6本のキックを成功させ、勝利に貢献した松田力也選手。成功率100%のキック、そしてランやパスなどオールマイティーにこなせる司令塔として、チームを牽引しています。 【試合ハイライト】ラグビーW杯 日本×チリ そんな松田選手は、2019年のW杯代表に選ばれながらも5戦全てでベンチスタート。次のW杯こそは、と燃えるさなか、2022年には膝の大けがで長期離脱するなど、今回のW杯への道のりは決して平坦なものではありませんでした。
■初めての手術・・・太ももは"58センチ"から"48センチ"に
日本代表として活躍する松田選手の最大の武器は、正確なキック。2022シーズンは、そのキックをいかして日本人最多の168得点を挙げる活躍を見せていましたが、最終節の5月7日、試合中に左膝の前十字じん帯を断裂してしまいました。
松田選手はこのときの気持ちについて「初めての大けがというか、手術をするかもしれない大けがだったので、すごくショックも大きかった」と振り返ります。 ケガから約2週間経った5月23日、人生初めての手術を行った松田選手。手術は無事成功し「今はまだ痛いですけど、前向きにやるしかないと思いますし、次のリハビリにいけるかなと思います」とすでに次を見据えていました。 手術から1か月後の6月20日には、左膝にテーピングを巻きながらバイクをこぐ松田選手の姿がありました。
58センチあった左足の太ももは、手術直後48センチまで落ちてしまい、筋肉を取り戻すため懸命にトレーニングをしていました。 その中で松田選手が重点的に鍛えていたのが内側広筋と呼ばれる、太ももの内側の筋肉です。
松田選手は「やっぱりキックの軸足なので、安定したキックが蹴れるように。本当にしっかり治して、ケガする前よりもいい状態で強くなって、戻った時にはケガした時よりもいいパフォーマンスを出せるように」と、キックの際に負荷がかかる太もも内側の筋肉を鍛えることで、安定感やパワーを向上させる狙いがあることを教えてくれました。