「ヒザに痛みが出ていて、毎日腫れている」ケガで戦線離脱中の43歳ビーナスが現状を報告。ツアー復帰はWTA1000開催の3月を目標<SMASH>
度重なる故障によりツアーを離れている女子テニス元世界1位のビーナス・ウィリアムズ(アメリカ/現413位)が、自身が運営するYouTubeチャンネル『Venus Williams』で配信された最新の動画に登場。そのなかでケガの状態と復帰時期について言及した。 【画像】ビーナスはじめ全米オープン2022で熱戦を繰り広げる女子選手たちの厳選写真! 元世界女王のセレナ・ウィリアムズを妹に持ち、四大大会のシングルスで7度の優勝を誇る43歳のビーナス。そんな彼女にも年齢の壁が立ちはだかっている。 2023年、ビーナスは年明けに本戦ワイルドカード(主催者推薦)で出場した女子テニスツアー「ASBクラシック」(ニュージーランド・オークランド/ハードコート/WTA250)で約5カ月ぶりにツアーに復帰。1回戦では同郷のケイティ・ボリネッツ(現108位)をストレートで下し、21年のウインブルドン1回戦以来約1年6カ月ぶりとなるシングルスでの勝利を挙げた。 ところがズー・リン(中国/現37位)に逆転で敗れたオークランド2回戦で再びケガを負うと、芝シーズンが始まるまでは1度も大会でプレーできず。それでも6月中旬にワイルドカードで参戦した「リベマ・オープン」(オランダ・スヘルトーヘンボス/芝/WTA250)で復帰を果たすと、翌週の「ロスシー・クラシック」(イギリス・バーミンガム/芝/WTA250)では1回戦で実力者のカミラ・ジョルジ(イタリア/現53位)にフルセットで競り勝ち、約5カ月ぶりのツアー勝利を手にした。 しかしそのおよそ2週間後に出場した四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝)で再びビーナスを悲劇が襲う。1回戦でエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/現25位)と対戦した際に芝で足を滑らせてしまい、不運にもその拍子にヒザを負傷。夏の北米ハードシーズンではモントリオールとシンシナティのWTA1000シリーズ2大会に出場するも目立った結果は残せず、初戦敗退を喫した「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/ハードコート/四大大会)を最後に再び戦線を離脱。一足早くシーズン終了を表明した。 今回の動画でビーナスは現在のケガの状態について、次のように説明している。 「まるで座りっぱなしで生じる痛みのような感じでヒザに痛みが出ていて、毎日ヒザは腫れている。身体(のどこか)が腫れ続ける状態だと、テニスや他のスポーツをするのが非常に難しい。今年の全米に向けて回復するために最善を尽くしたけど、本調子に達していないから、今は復帰できるまで休んでいる」 すでに来年1月に開催されるシーズン最初の四大大会「全豪オープン」(1月14日~28日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート)の欠場を発表しているビーナスは、現時点でインディアンウェルズとマイアミ(いずれもWTA1000)が開かれる春の北米ハードシリーズからの復帰を目標に定めているという。「母国で大会が開かれる3月に復帰することを目標にしている。その時期に元気に活動できるようにしたい」と締めくくった。 ビーナスの年齢を考えれば、復活ロードは険しい道のりになるだろう。それでも持ち味の不屈の闘志で何とか踏ん張ってほしい。 文●中村光佑