テスラ、世界の従業員1万人以上削減へ 出荷台数減少と中国市場での競争激化が要因か
米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスクCEOは4月15日、コスト削減と生産性向上のため、世界で従業員の10%以上を削減する方針を全従業員に伝えた。 今回の人員削減は1万人以上に影響するとみられる。テスラの従業員は2023年12月末時点で14万473人だった。 テスラは23年、複数回にわたる価格引き下げや大々的なプロモーションなどを実施した結果、世界出荷台数は180万8000台と年初の目標を達成した。売上高は過去最高を記録したが、一方で営業利益は前年比で35%減少した。 中国はテスラにとって最大の市場だ。中国乗用車協会(CPCA)によると、テスラの23年の中国出荷台数は94万7000台だった。しかし、価格競争では中国EVメーカーに押されている。 24年に入ってからは新たなライバルも加わり、テスラは中国でより多くの競合他社とのシェア争いに直面している。スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)は3月28日、テスラの「モデル3」をベンチマークに開発した同社初のEV「SU7」を発売した。SU7は、予約販売開始から24時間で受注台数が約8万台に達し、大きな話題を呼んだ。 テスラの24年1~3月期の世界出荷台数は38万6800台と予想の43万台を大幅に下回り、4年ぶりのマイナスに転じた。 (36Kr Japan編集部)