独IFO業況指数、6月は88.6 予想外の低下
[ベルリン 24日 ロイター] - 独IFO経済研究所が24日発表した6月の業況指数は88.6と予想外に低下した。国内経済に対する悲観的な見方が強まった。 ロイターがまとめたアナリスト予想では、5月の89.3から89.7へ上昇するとみられていた。 クレメンス・フュースト所長は「ドイツ経済は停滞からなかなか抜け出せずにいる」と指摘した。 期待指数も前月の90.3から89.0へ低下した。アナリストは91.0へ上昇すると予想していた。 LBBWのエコノミスト、イェンスオリバー・ニクラシュ氏は「見た目通りに悪い内容だ。すでに低い水準にある期待指数に再び陰りが出ている。経済予測の上方修正という最近の流れと対照的だ」とし「期待されている来年の急成長がどこから来るのか、現時点では不透明だ」と述べた。 IFOは先週、今年の国内総生産(GDP)見通しを引き上げた。 INGのアナリスト、カールステン・ブルゼスキー氏は「年初の楽観主義が現実主義に取って代わった」とし、購買担当者景気指数(PMI)とIFO業況指数はドイツ経済が依然として伸び悩んでいることを示していると述べた。 S&Pグローバルがまとめた6月のドイツのHCOB製造業PMIは引き続き50を割り込んでおり、45.4から43.4へとさらに落ち込んだ。ロイター調査では、46.4に上昇すると予想されていた。 製造業の不況が続いており、調査対象企業は今後数カ月の見通しに懐疑的な見方を示している。フュースト所長によると、企業は特に受注残の減少を懸念している。 6月の現況指数は88.3と、停滞した。アナリストは小幅な上昇を予想していた。