TV報道が「一緒になって糾弾し斎藤知事を追い込んだ…まさに視聴率の罠」野村修也弁護士が私見
中大法科大学院教授で弁護士の野村修也氏(62)が19日、X(旧ツイッター)を更新。無所属の前職斎藤元彦氏(47)が17日投開票の兵庫知事選で再選を果たしたことで、注目されている選挙報道におけるテレビとSNSとの違いについて私見を述べた。 【写真】有名女優2人と斎藤知事と3ショット 「TVでは、選挙期間中の報道規制の違いが問題なので、ネット規制を強化すべきだとする論調が見られるが、論点がずれている」と前置きした上で「兵庫県知事選挙で明らかになったTVの問題点はそこでなく、選挙前の報道姿勢。真偽の裏どりをしないまま百条委員会の議論を垂れ流したことの是非を論じないと信頼は回復できない」と持論を展開した。 そして別の投稿で「それどころか一緒になって糾弾し、『ここまで言われてなぜ辞めないのか。』などと斎藤知事を追い込んだことが、百条委員会の結論も出ないうちに、議会が知事に不信任を突きつける事態を後押ししたことを忘れてはならない。まさに視聴率の罠。ここを改善できれば、TVは再生できるはず。頑張って欲しい」と期待した。 さらにSNSの危険性も指摘した。「ネット空間にも落とし穴がある。個人の心に直接届くメディアなので、個人を圧迫する既成の制度や権威(エスタブリッシュメント)を否定する言論が熱狂を呼びやすい。これを利用して人々を扇動すれば、危険な思想の持ち主が社会をリードする恐れがある。ナチスも選挙で誕生したことを忘れてはならない」とくぎを刺した。 野村氏は日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)にコメンテーターとして出演している。