久保建英のパリ五輪事実上消滅 Rソシエダードと交渉も強制力なく代表招集見送りへ…鈴木唯人も所属クラブとの調整難航
パリ五輪のサッカー男子で、MF久保建英(22)=Rソシエダード=の代表招集が、見送られることになった。日本協会の山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND、66)が24日、千葉県内でのフル代表の発表会見で「招集はできないという結論に現状は至っている」と明言した。 パリ五輪開幕前に始まるサッカー男子の1次リーグまで24日であと2か月。このタイミングで重要な戦力と期待された久保のパリ行きが、事実上消滅した。原則23歳以下の選手で争われる五輪は、国際サッカー連盟(FIFA)が定める国際試合期間外のため協会の招集に強制力がなく、各選手の所属クラブとの交渉が必要となる。久保本人も3位決定戦で敗れた21年東京五輪の雪辱をパリで果たしたい意向を示し、山本NDも「クラブとのやりとりは時間をかけて丁寧にやってきた」と説明したが、調整は困難を極めた。Rソシエダードでは29試合で7得点4アシスト、A代表でも1~2月のアジア杯を含めフル稼働。この状況で、スペイン1部のシーズン開幕前の五輪招集は厳しかった。 MF鈴木唯人(22)=ブレンビー=も同様の理由で不参加の見通しとなり、久保と共にフル代表のメンバーに選出された。アジア杯で正GKだった鈴木彩艶(シントトロイデン)は、今回はA代表から外れてパリ五輪代表候補に合流する見通し。大岩ジャパンは招集できるメンバーで、56年ぶりのメダル獲得を目指す。(後藤 亮太)
報知新聞社