待望の本命⁉ 〈トヨタ〉クラウン
大容量バッテリーに豊かに蓄えられた電力からくる最大トルクは300Nm。今回、助手席と運転席のカップルディスタンスを1000㎜、そしてショーファードリブンに対応するため、ホイールベース3mという巨体となっている。だが、その巨体をこのトルクで軽々押し出す、パワフルというにはため息が出るほどの加速に加え、20インチという大径を感じさせない、柔らかなサスペンションの伸縮は、実にエレガント。しっかりと持ち応えのあるステアリングは、高速域ではかっちり、低速の取り回しではスルスルと車体を動かし、こちらも実にリニアでリッチ。これはもう、クラウンを超えているし、ここだけの話“トヨタ車”の概念も超えている! 実はこのFCEV、補助金を使えば同じセダンのハイブリッドより安くなる計算で、実質700万円程度(令和5年現在)と驚きのプライズタグ。走りでいえば個人的な体感は1500万円越えじゃないかと思えるほどの水素クラウン。近所に水素ステーションがある人が本当に羨ましい!
気になるスペックは?
★DATA 〈トヨタ〉クラウン Z(燃料電池車) ●全長×全幅×全高:5030×1890×1475㎜ ●車両重量:2000㎏ ●ホイールベース:3000㎜ ●FCスタック最高出力:128kW(174PS) ●燃料種類:圧縮水素 ●モーター最高出力:134kW(182PS)/6940rpm ●モーター最大トルク:300N・m(30.6kgf・m)/0~3267rpm ●駆動方式:後輪駆動 ●税込み価格:830万円
文=今井優杏