道路損壊をスマホ投稿で修繕 ── 愛知・半田「マイレポ」運用から2か月
2か月間で寄せられた投稿は47件。うち26件は解決
半田市に制度を開始して感じたメリットを聞くと「状況把握から修繕まで、対応の作業効率が図れた」との答えが。従来の電話や窓口の通報では、状況の緊急度や場所を特定しづらかったが、「マイレポはんだ」では正確な現場の位置と写真が同時に手に入る。 情報は広く公開されるために、複数の市民が同じ通報をしてしまうケースを防げるのも大きい。また、投稿の8割近くが市役所の閉庁時間だったというデータも確認されている。市役所があいている時間を気にすることなく、問題に気付いたタイミングで通報できるのも利点のようだ。 2か月間で寄せられた投稿は47件で、そのうち26件は解決済。県や警察などの行政機関に報告したのが7件で、残りの14件は対応中だという。運用開始から現在まで1日1件のペースで情報が寄せられており、「いずれの問題についても、解決に繋がるアクションをスムーズに行えている」と自信をうかがわせた。 また、運用前からプライバシー侵害の問題が懸念されていたが、誹謗や中傷などの投稿は今のところゼロだという。写真を撮影する際に車のナンバープレートが映り込んでしまう事例があったが、市役所の担当者が“ぼかし”を入れて対応した。今後、類似のケースが発生した場合は、個人を特定できないように何らかの処理を行うそうだ。 一方で、認知度の低さも課題として挙げられる。若い世代はスマホを使うが制度に関心がなく、地域の問題に積極的な中高年はスマホの操作になれていない。その壁を埋めるためにも、市役所側からの具体的な説明と、長期的な周知活動が求められている。「今後は問題点の改善についても市民参加で進めていきたい。そのためにもまずは市民に『マイレポはんだ』を知ってもらい、制度そのものに参加してもらうことが必要」と話した。 「マイレポはんだ」についての問い合わせは、市秘書広報課(0569・84・0603)まで。 (編集プロダクション エディマート)