まるで梅雨入り!?各地で冷たい雨 「線状降水帯」発生のリスク知り「我が事感」高めて
山陰中央テレビ
28日の山陰地方は、前線や低気圧の影響で各地で冷たい雨が降りました。まるで梅雨に入ったかのような天気でした。まさにその梅雨そして台風と、これからの時期は大雨への備えが特に必要です。こうした中、気象庁は災害につながる可能性が高い「線状降水帯」の発生予測について、27日から発表の形を変更しました。山根気象予報士の解説です。 山根収気象予報士: きょうは山陰各地で雨が断続的に降っています。加えて午後2時の時点の松江の気温は15.1℃で肌寒くなっていて、梅雨に入ったかのような天気です。 低気圧や前線の通過に伴って山陰地方は各地で雨。北寄りの風の影響で気温も上がらず、日中は3月下旬並みの寒さとなりました。 一方で、低気圧と前線そして台風1号からの湿った空気の流れ込みにより、27日から28日にかけて、九州から東海にかけての広い範囲で大雨となり、宮崎、鹿児島、徳島、愛知など7つの県に線状降水帯の予測情報が発表されました。 この予測情報は、これまで九州、中国など「地方」単位での発表でしたが…。 気象庁・森隆志長官:(15日の会見) 府県単位を基本に対象地域を絞り込んで呼びかけを行う改善を実施します。住民や自治体に対して、線状降水帯による大雨災害の恐れがあることをより「我が事」」を持ってお伝えすることが可能になる。 27日から「府県」単位に変わりました。具体的に府県名を示すことで、住民に災害への危機感を持ってもらい、いち早い防災行動につなげる狙いです。 この線状降水帯は、2023に山陰でも発生しました。7月に梅雨前線の活動が活発化し、島根県東部ではわずか3時間に約160ミリの強い雨が降りました。 8月には、台風7号の影響で鳥取県で発生。24時間雨量が500ミリを超えるなど記録的な雨となり、大きな被害をもたらしました。 災害の可能性が非常に高まるこの線状降水帯、発生しやすい条件として「前線」+「台風」がキーワードです。 山根収気象予報士: 前線は、温かく湿った空気が流れ込むことによって活動が活発になります。今回の前線も台風1号からの空気の流れ込みによって発達した雨雲が発生しています。 ほぼ毎年発生している線状降水帯。大雨をもたらすリスクを知り、防災の心構えを一段と高めてください。
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