攻防1時間半、3000人肉弾戦 川内大綱引、重要文化財指定後の初開催 薩摩川内市
400年以上続く川内大綱引が22日夜、鹿児島県薩摩川内市の国道3号であった。3月に国の重要無形民俗文化財に指定後、初めて開催。降り続いていた雨が直前に上がった会場で、さらし姿の男衆約3000人が上方と下方に分かれて激しくぶつかり合い、熱気に包まれた。沿道では多くの市民が声援を送った。 【写真】〈別アングル〉一番太鼓の合図で激しくぶつかり合う男衆=22日午後8時15分、薩摩川内市西向田町
午後8時15分、一番太鼓の合図とともに雨水を吸って重くなった綱を一斉に引き合った。両陣営の最前線では、相手の引き手を妨害する押し隊が激突。開始直後から下方が優位に立った。上方も必死の反撃を試みたが、1時間半にわたった攻防を下方が制した。 鹿児島市の春山小学校3年大田一心さんは父親が下方で出場。「一生懸命な姿がかっこよかった。将来は太鼓をたたいてみたい」。保存会の橋口知章会長は「節目に素晴らしい戦いを見せてくれた。大綱引をもっと発展させていきたい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島