新潟２歳Ｓ９着からの巻き返しに燃えるシンフォーエバー

［ＧⅢサウジアラビアロイヤルカップ＝２０２４年１０月５日（土曜）２歳、東京競馬場・芝１６００メートル］ 　快速シンフォーエバーが新潟２歳Ｓ９着からの巻き返しを狙う。その前走は７月末からの連続開催５週目で、馬が駆ければ一部で砂煙が舞うほど馬場が荒れていた。スピードを生かしたい同馬にとって、決して楽な芝コンディションではなかったことは想像に難くない。 「力強い走りをするので悪い馬場はこなせるかなと思っていたのですが…。まだトモが緩いせいか、そこまで得意ではなかったようです」 　前半１０００メートル通過５９秒７と許容範囲のペースで逃げながら最後に甘くなった理由を高野助手はこう分析する。加えて、今年の夏は酷暑の影響も。「暑い時期に２戦使った分、目に見えない疲れがあったのかもしれません」なら情状酌量の余地はある。 　その後は放牧を挟んで９月１９日に帰厩。「馬はすごく元気な状態で帰ってきてくれました」とリフレッシュ効果は十分だ。あす２日の最終追いには初コンビの菅原明が騎乗予定。「坂路で乗ると難しいところがあるので馬場（ポリトラック）で。そのほうがコントロールしやすいですし、癖も分かりやすいと思うので」。調教内容にもひと工夫を加えて万全を期す。 　持ち味のスピードを生かすには開幕週のきれいな馬場はもってこい。「もともとストライドが大きくて、ほかと完歩を合わせにくいところが。今回も行く形になると思いますが、うまく息をタメられるようなら」（同助手）と陣営は色気を見せる。 　今週末には同じ藤田晋オーナー所有のシンエンペラーが世界最高峰のレース、凱旋門賞に挑戦。勝ってフランスにエールを送れるか、シンフォーエバーの走りに注目だ。