７月５日、ドイツ連邦統計庁が発表した５月の鉱工業生産指数は前月比２．５％低下した。写真は２０１９年１月、デュイスブルクで撮影（２０２４年　ロイター／Wolfgang Rattay）

Maria Martinez [５日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が５日発表した５月の鉱工業生産指数は前月比２．５％低下した。ロイターがまとめたアナリスト予想（０．２％上昇）に反してマイナスとなった。 コメルツバンクのシニアエコノミスト、ラルフ・ソルビーン氏は、「年後半の経済が良くて穏やかな回復になるという材料が増えた」と述べた。 ４月は０．１％低下から０．１％上昇に上方改定された。 ３─５月はその前の３カ月と比べ横ばいだった。 パンテオン・マクロエコノミクスのユーロ圏チーフエコノミスト、クラウス・ビステセン氏は「６月は回復したと考えている。ただ第２・四半期の減少を回避できるほどではない」と述べた。 ４日発表の５月の鉱工業受注指数は前月比１．６％低下。市場の予想に反して５カ月連続の低下となった。 ＩＮＧのマクロ部門グローバルヘッド、カルステン・ブルゼスキ氏は「今年良いスタートを切ったドイツ経済だが、高い期待に沿うことができず、本格的な回復軌道に乗る前に再び失速した」と指摘。 ５月の鉱工業生産を受け、第２・四半期に経済が再び縮小する可能性が高まったとしながらも、賃金の強い伸びが個人消費の慎重な回復に弾みをつけると予想。在庫サイクルは回復に転じていないが、工業部門は年内に少なくとも弱い回復を見せる可能性はあるとの見方を示した。