実写版『幽☆遊☆白書』の見どころは? 「邪王炎殺黒龍波」「100%中の100%」などに期待
Netflixの実写ドラマシリーズ『幽☆遊☆白書』が、いよいよ12月14日から全世界独占配信される。『週刊少年ジャンプ』(集英社)を代表するレジェンドマンガがいかにして現代によみがえるのか、期待は膨らむばかりだ。そこで今回は原作やアニメの内容を振り返りつつ、実写ドラマ版の見どころとなりそうな注目ポイントを紹介していきたい。 【写真】特殊メイクによって筋肉隆々となった戸愚呂役の綾野剛 『幽☆遊☆白書』は事故によって命を落とした不良中学生・浦飯幽助が、霊界探偵として現世に舞い戻り、妖怪との戦いを繰り広げていくストーリー。今回の実写化では、幽助役を北村匠海が演じるほか、蔵馬役に志尊淳、飛影役に本郷奏多、桑原和真役に上杉柊平と豪華キャストが集結した。 そこでまず注目したいのが、名シーンの再現度だ。先日Netflixの公式YouTubeチャンネルでは、12人分のキャラクター予告が公開されたが、そこには聞き覚えのあるセリフが多数含まれていた。 たとえば飛影の予告では、『幽☆遊☆白書』ファンにとってはお馴染みの「もう後戻りはできんぞ。巻き方を忘れちまったからな」という一言が登場。これは「暗黒武術会編」の飛影が「邪王炎殺黒龍波」を放つため、包帯によって右腕に封印していた黒龍を解放する際のセリフだ。 「邪王炎殺黒龍波」自体が少年の心をくすぐる魅力を放っているが、右腕に自分ですら制御できない力を封印するという設定は当時多くのファンを魅了した。アニメ版では声優・檜山修之がスタイリッシュな演技を披露したが、実写版ではどのように表現されるのか注目したい。 また綾野剛演じる戸愚呂弟の予告では、「俺も人間界で強くなりすぎた」「今のお前に足りないものがある、危機感だ」といったセリフがお披露目された。こちらも作中屈指の名言で、誰よりも強くなることにストイックな戸愚呂弟のキャラクター性を的確に表現したものと言える。 ちなみに2020年にはサントリーの「伊右衛門 特茶」とのコラボで、戸愚呂弟が「今のお前に足りないもの」を教えてくれる企画が実施されたこともあった。散々パロディされてきた名言が、ふたたび実写で蘇るとなれば、確実に盛り上がるだろう。 やや変化球でいえば、蔵馬と支配者級(クエストクラス)の妖怪・鴉のやりとりも印象的だ。美しいものをこよなく愛する鴉は、蔵馬と対峙した際に、そっと背後から髪に触れながら「少々髪が痛んでいるな……トリートメントはしているか?」という言葉を発する。 『ドラゴンボール』のベジータ役などで知られる声優・堀川りょうの演技も相まって、強烈なインパクトを残したことで知られており、このセリフにちなんだヘアケア商品が発売されたこともあった。蔵馬の予告を観るかぎり、実写版でも鴉との有名なやりとりが再現される可能性は高そうだ。 さらに同映像では、妖狐形態になる蔵馬の姿と、「この姿には二度と戻りたくなかったんだがな」という名ゼリフも描写されている。 もう1つの見どころは、魅力的な敵キャラたちとのバトルシーン。これまで解禁されている情報から予想すると、今回の実写化は「霊界探偵編」を軸としたストーリーとなり、序章にあたる「霊界死闘編」はある程度カットされる形となりそうだ。 同作が本格的にバトルものとなるのは、「霊界探偵編」以降のことで、アニメ版でも序盤を大胆に省略する構成となっていた。実写版も同じように、序盤から迫力ある戦闘描写を期待できるのではないだろうか。 他方で、「霊界探偵編」だけでなく、「暗黒武術会編」の山場をミックスした内容になることも予想される。実際にファイナル予告では、幽助たちが戸愚呂兄弟、鴉、武威などと戦うシーンが収録されていた。 そもそも戸愚呂弟の予告では、暗黒武術会の決勝戦で幽助と戦った際のセリフが流れている。幽助が「霊丸」を全力で振り絞るようなシーンや、あの「100%中の100%」を髣髴とさせる戸愚呂弟のビジュアルも描かれているため、2人の名バトルが実写化される可能性は高いだろう。 ほかにも実写ドラマ版は、飛影の「邪王炎殺黒龍波」、蔵馬の妖狐形態、桑原和真の「霊剣」など、「暗黒武術会編」の見せ場にあたる要素を多数盛り込んだ内容になりそうだ。 原作ファンが見たいポイントをしっかり押さえている実写ドラマ版『幽☆遊☆白書』。幽助たちの名勝負がどんなふうに映像化されるのか、配信開始が待ち遠しい。
キットゥン希美