館山小4年生56人が海藻や海の環境学ぶ 3事業者の特別授業で(千葉県)
館山市の館山小学校(神作正孝校長)で8日、「海洋特別授業」が行われた。4年生56人が参加し、館山などで採れた海藻を使った押し葉づくりなどを通して、地元の海の環境や課題について理解を深めた。 建設資機材事業や海洋事業を展開する岡部株式会社(東京都)、お茶の水女子大学、プロバスケットボールチーム「千葉ジェッツふなばし」の3者による出張授業。同社の海洋事業部が館山市や鋸南町の海で藻場の再生を行っていることや、同市香に同大の研究所があることなどの縁から、地域の海で起きている現状や自然について楽しく学んでもらおうと、昨年から安房地域の学校で出張授業を行っている。 この日は、同社と同大の研究者らを講師に、座学とワークショップを通じて海藻をテーマに授業を行った他、同社がスポンサーとなっている千葉ジェッツふなばしによる、ボールを使用した体験教室も開かれた。 授業で児童らは、国内での海藻の生息種類が他国と比べて多いことや、色の違いについて説明を聞き、日本の海が自然豊かであることを学んだ。全国的に進んでいる磯焼けについて、磯焼けになる前後を動画やスライドで目にすると、「本当に同じ場所なの」と声を上げて驚いた様子をみせ、館山の海の現状に理解を深めた。 館山と島根県で採集したアオサやアカモク、フシツナギなど12種類の海藻を使って押し葉のしおりづくりに挑戦。さまざまな海藻を観察しながら、名刺サイズの台紙に海藻を置き、楽しみながら押し葉をつくっていた。 和泉杏樹さんは「海藻で気球をイメージしてつくった。会社で環境を守る取り組みをしていてすごいなと思った。僕も海をきれいにしていきたい」と感想を話していた。