災害時にも食事でしっかり栄養補給を!高校生が“防災食”向け「おにぎり」を開発
出来上がった料理を全員で試食します。 藤原さん: 「大根の味がめっちゃ強い…でもあんまり違いがないね」 意外に、お茶を使っても味に大きな違和感がないことが分かりましたが、戻し方を間違ったため大根の辛味が際立ってしまいました。おにぎりの味についてはメンバーから及第点をもらいましたが、より豊富な栄養素を補うことはできないか…改良点を話し合います。
1か月後。前回の試作で、おにぎりに混ぜるふりかけに不足していたのがたんぱく質。どんな食材を加えれば補うことができるか、それぞれが食材を用意し調理にチャレンジします。 済美高校 塚野夕佳先生: 「山田さんは、干しエビを3g。これおにぎり1個に入る重さで、3gあたりたんぱく質が1.5g。ベースとなるもののたんぱく質が8gだから山田さんの場合は、干しエビをプラスすると9.5gが摂れるよとなる」
干しエビのほかにも… 小川彩冬さん: 「和風っぽいおにぎりだったので、油揚げ入れたら味しみてみたりせんかなって」 逢坂葉月さん: 「大豆製品が摂取しにくいというので枝豆」 山田佳澄さん: 「家にあるもので常温できるものグラタンとかも粉チーズかけるじゃないですかだから合うかなって」 8人のおにぎりが出そろったところでいざ、実食!
味は上々でしたがそれぞれが用意した“食材”について先生から指摘が… 塚野先生: 「ただ単にたんぱく質って思って持ってきたもの。災害時のことを思うと、わたしのまずかったなって言うのない?ライフラインがストップしとったら今日持ってきたものがどうなのかという気づきよね」 物流や衛生状態の悪化など、災害発生時に被災者が置かれる状況を生徒たちに学んでもらうのも今回の活動の狙いの一つです。
家族構成や健康状態を考慮した備蓄のすすめ
災害時にはどんな栄養が不足し、私たちはどう備えるべきなのか。能登半島地震の被災地に管理栄養士としても派遣された、松山東雲短期大学の栗原和也講師です。 「災害が発生してからどのくらいの期間によるかによって発生する問題が変わってくる。24時間以内もしくは72時間以内。まず人間は水分が必要になる生きていくためにも水分補給が必要そして必要なエネルギー量の確保が必要」