「球磨川下り」新船頭に横浜市出身の20歳…熊本県人吉市への旅行がきっかけで応募「早く一人前に」
九州豪雨で被災した熊本県人吉市の観光名物「球磨川下り」の運航会社の入社式が1日にあり、横浜市出身の坂東祥龍さん(20)が5年ぶりの船頭として辞令を受け取った。秋から本格的に訓練を始め、デビューを目指す。 【写真】熊本県人吉市の観光名物「球磨川下り」
球磨川下りの船頭は、最盛期には100人以上を数えたが、現在は6人にとどまる。繁忙期にはOBを臨時で雇っており、人員不足が課題となっていた。
坂東さんは以前から船に興味があったという。3月に人吉市を旅行で訪れたことをきっかけに、市の地域おこし協力隊員に応募。面接などを経て選ばれた。3年間は隊員として市が人件費を負担し、その後は同社が雇用を続ける。
入社式は球磨川下りの出発地となる同市の観光複合施設「HASSENBA」で開かれ、社長を務める松岡隼人市長が「五感を使って技術を習得してほしい」と激励。坂東さんは「一日も早く仕事を覚え、一人前になれるよう日々努力したい」と意気込んだ。
市では5日まで船頭候補となる隊員をもう1人募集している。問い合わせは、市商工観光課(0966・22・2111)へ。