史上最高値を連日更新し続ける金(ゴールド)への投資、株式投資のヘッジ手段としても有効
金(ゴールド)価格の上昇が止まらない。4月3日のNY金先物価格の終値は2315ドルで3月26日以来、6営業日連続で史上最高値を更新している。これは3月28日を高値に3営業日連続で最高値更新がならず、足踏みしている米国株式「S&P500」とは異なる値動きになっている。そもそも株式と金(ゴールド)の価格は、それぞれに異なる理由で動くもので、古くから分散投資の一環として、株式をコア資産として保有する場合は、資金の一部で金(ゴールド)を保有することによって株価の価格変動リスクを低減することができると推奨されてきた。近年、金(ゴールド)を投資対象とする投資信託の運用コストも大幅に低減している。改めて、不測の事態に備える金(ゴールド)への投資も検討してみたい。
生涯非課税投資枠が1800万円という新NISAのスタートによって、資産運用を始めたという人、また、資産運用を検討している人が少なくない。その場合、第一の選択肢になっているのが、内外の株価指数(株式インデックス)への連動をめざす「インデックスファンド」による積立投資だ。インデックスファンドについては、ここ数年の手数料引き下げ競争によって、運用コストである信託報酬率が年0.1%を下回るものも多く出てきている。低コストのインデックスファンドを選ぶことによって、日々ニュースにもなる株式インデックスの値動きと変わらないパフォーマンスを得ることができるようになった。
その新NISAで始める資産形成において、最も多くの人が選択している投資対象は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」ということができ、そして、最も使われている株式インデックスが「S&P500」ということになるだろう。「S&P500」に連動するインデックスファンドは、運用会社各社から信託報酬が0.1%以下の水準のファンドが出されており、人気が分散している。そして、運用成績ということにフォーカスすると「S&P500」が圧倒している。たとえば、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のトータルリターンを比較すると、過去1年間では35.21%対42.56%、過去3年(年率)では19.47%対24.94%、過去5年(年率)でも17.40%対21.44%と、「S&P500」が圧勝している。