復興に向けた研究成果を発表 東日本大震災・原子力災害伝承館の「福島学カレッジ」
東日本大震災・原子力災害伝承館が昨年12月に開講した研究体験プログラム「福島学カレッジ」の最終報告会は21日、福島県双葉町の同館で開かれた。中高生が震災と東京電力福島第1原発事故からの復興に向けて考えた研究成果を発表した。 「伝承館ユースフォーラム2024」と題した。県内外の生徒約20人が個人やグループで研究を進めた震災報道の変化や複合災害の教訓伝承の在り方などを説明した。石井晴音さん(須賀川創英館高)は伝承施設の効果的な展示方法を考えた。伝承館の来館者100人にアンケートした結果から、一番印象に残る展示物を「映像」と分析。「視覚だけでなく、聴覚も使う方が記憶に残る。(映像展示は)未来を考えていくきっかけになる」と提言した。 修了式も行われ、1人1人に修了証書が手渡された。成績優秀者として最優秀賞に石川明日香さん(郡山萌世高)、石井さん、彦根東高新聞部(滋賀県)、中原志帆さん(京都教育大付属京都小中学校)を選んだ。中高生は4回のプログラムを受講し、被災地の課題などを研究した。伝承館上級研究員の開沼博東京大大学院准教授らが講師を務めた。