JFL鈴鹿カズ、合流初日で“初ゴール” 最短で14日大分戦から出場可能「全力を尽くしたい」
JFLのアトレチコ鈴鹿に、J2横浜FCから期限付き移籍したFWカズ(三浦知良、57)が2日、合流初日の練習で“初ゴール”を挙げた。三重県内で行われた練習の紅白戦でヘディングで1得点。最短で出場可能となるホームでの14日ヴェルスパ大分戦に向け、順調な仕上がりぶりを証明した。約1年8カ月ぶりの国内復帰戦で自身が持つ、55歳259日のJFL最年長ゴール更新を狙う。 ◇ ◇ ◇ カズはやはり、千両役者だった。合流初日に行われたハーフコートでの紅白戦に、背番号「11」のビブスを着てピッチに立った。出場だけで終わらないのが、キング。味方からの左クロスをヘディングで合わせ、“ゴール”を決めた。ライン際でGKがかき出したためネットは揺れなかったが、「僕は入ったと言い続けたので。感触はよかった」。取材対応では撮影していた報道陣にVARでの検証を求め、「後で(クラブに)報告してくださいね」と笑いを誘った。 約1時間のフルメニューを消化。幸先のいい滑り出しに「いい入りができた」とうなずいた。全体練習後には黙々とジョギングしながら体のケアに努めた。約50人が駆けつけたファンの目の前を通ると、独断で「サイン会」を実施。記念撮影では自らサポーターを集める神対応も見せた。 選手登録の関係でJFLは最短でホームの14日ヴェルスパ大分戦から出場できる。この日から指揮を執った朴康造(パク・カンジョ)新監督(44)も「ゴールに一番近いポジションで使いたい」と起用を示唆した。出場してゴールを決めれば、57歳139日で、JFL最年長出場記録と最年長得点記録を同時に更新する。1年8カ月ぶりの国内復帰戦に向け、「そこ(14日)にうまくもっていけたら」と意欲を示した。 23年2月から1年半在籍したポルトガル2部のオリベイレンセでは無得点に終わった。自身も得点に飢えている。「チャレンジということがすごく大事で、自分自身次のゴール、次の勝利を目指して全力を尽くしたい。勝利とゴールをいち早く届けられたら」。57歳での再挑戦。活躍を期待するファンも待っている。次は敵も味方も認める正真正銘のゴールを決め、カズダンスを舞う。【神谷亮磨】