GWは「ソロ活」がオススメ マラニック、1人バスツアーで快適に
ゴールデンウイーク(GW)が近づいてきた。せっかくの連休だから家族や友人とのお出かけや帰省に? いえいえ、めったにないこの機会、自分自身のために時間を使う「ソロ活」をお試しあれ。人混みや出費をできるだけ避けたいという人は、せめて時間だけでも自分に振り向けてみよう。 ◇バスツアーで「お任せ旅」 バスツアーは団体旅行のイメージだが、実は1人客にも扉を広く開いている。 首都圏の観光や日帰り旅が中心の「はとバス」(東京都)は、一部を除きほとんどが1人から申し込める。公共交通機関を組み合わせて移動するより効率的に目的地を巡ることができ、マイカーのハンドルを握る必要もないので車窓からの景色を楽しめるとあって、需要は多いという。広報担当者によると「1人でもバスに乗っているだけで安心できた」などの声が寄せられている。 GWで観光地やレストランも混雑が予想されるため、スケジュールから店の予約まですべてお任せの旅もいいかもしれない。 ◇ランニングで「整う」 スポーツのなかでも特にランニングは自分との闘いだ。近年はGW中も各地でイベントが開催され、初心者向けの5キロコースや、マラソンとピクニックの楽しみを兼ね備えた「マラニック」などもある。「ランネット」などのポータルサイトで自分に合った大会を探してみよう。 東京・皇居周辺が活動拠点の「雅(みやび)ランニングクラブ」を主宰する高橋雅人さんは5月3日に東京タワーや築地、浅草など東京の代表的観光スポットを巡る約23キロの「東京フル満喫RUN」、5日には約40キロの「春の山手線一周RUN」のプログラムを用意している。 高橋さんは2021年の「びわ湖毎日マラソン」で自己ベストの2時間13分17秒をマークしたランナー兼インストラクター。「ランニングは自分の世界に没入できてリラックス効果が得られます。イベントに参加すると単独で走るよりたくさん走れて、結果に自信がつきますよ」と話す。 ◇防げ「データゴミ屋敷」 きれい好きな人は、掃除や片付けに精を出すのもいい。ちょっと変わったところで、撮りためた写真データを整理するのはどうだろうか。写真整理協会(東京都)の浅川純子代表理事は「本来、写真は見返すために撮るもの。整理せず放置していると『データゴミ屋敷』状態になりますよ」と警告するのだ。 整理の簡単なコツは、まず利用済みの資料やメモ代わりのスクリーンショットを削除する。次いで、残したい写真に「お気に入り」マークをつけて、それ以外は削除する。これは撮影後すぐに行うと分別しやすい。整理の目的は、大事な写真を見つけやすくすることだ。 「写真の役割は思い出を記録すること。何かやり遂げた時、ずっと会いたかった人に会えた時などの喜びが眠っている。支えてくれた人も写っているかもしれません」と浅川さん。お気に入りの写真はフォトブックやプリントにして飾ることを勧めている。「写真を見ることで愛情が伝わったり、自己肯定感が上がったりします。GWの前半に撮った写真を、後半に整理すると思い出が休み明けの力になるかもしれません」 ◇睡眠は「究極のソロ活」 春からの新生活でストレスだらけ。とにかく寝たい――という人には眠ることが究極のソロ活だ。この際、快適な眠りで不足分をたっぷり取り返したい。 ところが「寝だめはできないんですよ」というのは、寝具メーカー「西川」の広報担当、森優奈さんだ。「長寝で睡眠不足が解消されるわけではなく、かえってリズムが崩れて時差ぼけのような状態になってしまうので、お勧めしません」。許容範囲は日ごろの睡眠時間の「プラス2時間」とのことだ。 では、「質」で眠りを満喫するにはどうしたらいいか。「寝室の環境を整えましょう」と森さん。明るさを手元が見える程度まで暗くし、音も図書館程度の静かさに。室温は28度以下、湿度は50%程度が理想的だ。 ソロで寝るのだから、家族は別の部屋に行ってもらうほうがいいのだろうか? そう尋ねると森さんは「同じ部屋でも寝てしまえば1人です。ただ、温度や枕の高さの感じ方は人によって違うので、それぞれに合った寝具を整えたほうがいいでしょう」とのことだ。【山崎明子】