恒例「今年の漢字」は? 年の瀬にあたり
さて、僭越ながら、私の「今年の漢字」は……あまり前向きではないのですが、あえて「閉」とさせていただきます。 世界を見渡しますと、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘、昨年(2022年)から続くロシアによるウクライナ侵攻は解決の兆しが見えません。閉塞した空気がまん延しています。 さらに国内では数多の不祥事がありました。日大アメフト部、ビッグモーター、旧ジャニーズ事務所、宝塚歌劇団、旧統一教会。そして、政界では来年も引きずりそうな自民党派閥パーティーにからむ政治資金事件……。これらに共通するのは「閉鎖的」な組織・環境のなかで起きたものだということです。
閉鎖的な組織・環境というのは、皆が1つの目標に向かって突き進むときには大きな威力を発揮しますが、長年続くとだんだん滓がたまってきます。そして多様性や変化が求められる時代には、さまざまな膿となって噴き出します。今年はそれが顕著に表れた年だったのではないでしょうか。それだけ日本という国が変化を求められているという証左かも知れません。 来年2024年もこの傾向は強まっていくでしょう。組織はさらに変革を強いられるでしょうし、対応できない組織は時代から取り残される可能性もあります。私が身を置くメディアの世界とて、決して例外ではない……気を引き締めたいと思います。 本年も「報道部畑中デスクの独り言」をご覧いただき、ありがとうございました。どうぞよいお年をお迎えください。(了)