不妊治療の末、晴れて父親に。夫婦の絆は深まった信じていたのに、気づけばセックスレスに。一体なぜ?
念願の妊娠と出産、その後、妻に断られる形でレス状態へ
こうして1年後には念願の妊娠、そして無事に娘が産まれて3人家族となったときのコウジさんは本当に幸せそうな笑顔を見せてくれました。ところが、ここから雲行きは思わぬ方向へと進んでいきます。 「娘が生まれて父になれたことは本当に妻に感謝していました。ただ、妊娠判明後から出産までセックスをしていなかったので、出産後はまたセックスをしたいと思っていました。ところが出産後は妻に断られることが続いて、気づいたらレスになっていました」 どうやらコウジさんにとってレスになることは予想外の出来事だったようです。その一方、娘の誕生による父親としての喜びは計り知れないものがありました。それと同時に夫としての孤独と疎外感も感じたようです。 「妻からの身体的な拒絶は、僕にとってただ単に性的な拒否以上の意味を持っていました。それは、かつては密接だった夫婦の絆が、何らかの理由で脆くも崩れ始めていることの象徴のように感じ、時間が経つにつれてショックを受けていました」 コウジさんは、この状況をどう受け止め、どう対処すべきかという壁に苦しみながら、自分の感情と向き合い、解決策を見出そうと模索していました。 【前編】では、不妊治療を経てめでたく妊娠・出産・育児生活がスタートしたものの、セックスレスの原因に……というコウジさんがレスに至る経緯をお伝えしました。 ▶つづきの【後編】では、コウジさんが模索し続けてたどり着いた解決策とは? 夫婦関係はどうなるのでしょうか。
家庭関係研究所 山下あつおみ