『デッドプール&ウルヴァリン』加瀬康之&山路和弘&佐倉綾音の生セリフ披露に会場が「本物だー!」と大興奮
デッドプールとウルヴァリンの活躍を描く『デッドプール&ウルヴァリン』(公開中)の公開記念イベントが7月26日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、日本版声優を務めた加瀬康之(デッドプール役)、山路和弘(ウルヴァリン役)、佐倉綾音(カサンドラ・ノヴァ役)が登壇した。 【写真を見る】夏の激ヤバエピソードとして、赤面の思い出を告白した佐倉綾音 マーベル・スタジオ劇場公開最新作となる本作。毒舌&テキトーで下ネタ連発なのに、なぜか憎めない“破天荒なクソ無責任ヒーロー”デッドプールと、獣のような闘争本能と人間としての優しい心の間で葛藤しながら、すべてを斬り裂く超金属の爪と武器で世界を救ってきた“ガチヒーロー”のウルヴァリン。2人のヒーローが初のタッグを組み大暴れする。 加瀬は「オープニングからぶっ飛ばしています。僕も山路さんも、セリフを言っているというより、喧嘩しておしゃべりしている感じでしたよね」、山路も「(デッドプールは)余計なことばっかり言っているからね」とこの2人だからこその掛け合いを存分に楽しんだ様子。佐倉は「スキンヘッドの“ドS”ヴィランというキャッチコピーがついています。精神攻撃を仕掛けてくる系です」とカサンドラを紹介していた。 演じたキャラクターの好きなところを聞かれると、「マスクが好き」だという加瀬は、「あとはなんて言っても、無責任ヒーローと言われるいい加減さ。だけど強い、死なない。なんでもありなんじゃないかというヒーロー。すべてが推しになっちゃう」とデッドプールの全部が推しポイントだという。山路は「粗野だけれど、案外お茶目なところもあって。でもそれを出したくない。そこがかわいい」とウルヴァリンを思い浮かべながら目尻を下げ、佐倉は「存在自体がネタバレ」と苦笑いを見せながら「ASMRという意見があった」とニッコリ。観客の耳にゾクゾクするような感覚を与えているようで、「そんなつもりでやっていなかったんですが、映画館のいい音響で聴くと、そうやって聴こえるのかも」と語る。また加瀬はデッドプールならではの演じるうえでの苦労もあるといい、「やった後に、何週間かなにもできなくなる。すべてを使い果たさないとできない」と告白。「1、2、今回とさらにセリフ量がアップデートされているので、これを次にやるとなると気が遠くなる。でも皆さんにおもしろいものを観てもらいたい。死ぬまでそのせめぎ合いが続くのでは」とこぼしながらも、楽しそうに話していた。 またこの日は、巨大ガチャを引いて、そこに書いてある質問やお題に沿ってトークを展開するひと幕もあった。「夏の激ヤバエピソード」というお題を引き当てた佐倉は「10年近く前のこと」と切りだし、「電車に乗ってイベントに向かっていた。その時期、夏で急に激痩せしていて。履いていたショートパンツが大きくて、ストンと落ちまして。一瞬だったんですが、パンツ丸出しになった」と衝撃のエピソードを口にして、会場も大笑い。「一人でおもしろくなってしまって。いまも忘れられない、20歳くらいの夏の出来事。ショートパンツを履くたびに思いだします。一瞬だったので、激レア。その一瞬だけはカサンドラよりもセクシーだっただろうなと思う」と続けて、さらに会場の笑いを誘った。 人生初のガチャ体験だという山路は、「声優界のマブダチは?」というお題をピックアップ。「私のマブダチは、大塚芳忠と(井上)和彦ですね。同い年!」、すると加瀬も「僕も一緒に切磋琢磨してきた同世代が、マブダチ。土田大ちゃんとか、奥様もそうです」と山路の妻である朴ロ美(ロは王へんに路)もマブダチだといい、「男女問わず、同世代の人たちはいろいろとディスカッションしながら、育ってきました」と仲間への愛情を吐露。30代に突入した佐倉も同世代がマブダチだというが、最近は心身の不調について話すことが多くなったと明かしていた。 さらに司会もガチャにトライし、「生セリフ披露!」というファンにもうれしいお題を引き当てた。会場も大喜びするなか、佐倉は「ほんと、バカな子たち」とセクシーな声を響かせ、これには加瀬が「本物だー!」と絶叫。山路は髪を立ててウルヴァリンヘアにして「ハーッ!」と雄叫びをあげた。加瀬は「デップー行きます!」と声を弾ませ、会場から「本物だー!」と拍手喝采を浴びていた。 サービス精神あふれるトークと生セリフに大盛り上がりのイベントとなったが、最後には佐倉が「現代社会で日ごとに厳しくなっていくコンプライアンスの波のなかで、様々な言ってはいけないことが、劇場の大音量で流れる」と本作の見どころをアピール。「もちろん人を傷つけないようにということで、作られているのがコンプライアンス。従っていくところは従っていきたい。ただここまで発散してくれると気持ちいい」と大きな笑顔を見せた。山路は、デッドプール役のライアン・レイノルズと、ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンという役者2人の仲がいいことが伝わってくるのが、とても好きだという。映画を昨日鑑賞したそうで「泣いてしまいました。自分でも驚いています。感動しました」としみじみと語った。加瀬は「『1』がラブストーリー、『2』がファミリー映画。今回は、ヒーローとはなんぞやというところを描いている。(アフレコは)僕と山路さんの仲のよさで持って行ったところもある。カサンドラも見どころ満載」と魅力あふれる映画だと熱を込めていた。 取材・文/成田おり枝