3年離職率が過去最高…長崎県内に就職の2021年大卒 新型コロナ収束、希望の職目指す?
新型コロナ禍の2021年3月に大学を卒業し、長崎県内に就職した人の3年以内の離職率が43・2%(前年比4・8ポイント増)に上ったことが長崎労働局のまとめで分かった。記録が残る1998年3月卒以降で最も高かった。 この世代の学生が本格的に就職活動をした20年は、新型コロナの感染拡大で4月に緊急事態宣言が出されるなど、あらゆる行動が制限された。就活環境も職種によっては採用枠が減り、オンライン面接の企業が増えるなど大きく変化した。 同局の担当者は「コロナ禍の収束で制限が緩くなり、本来希望していた仕事を目指す人が増えた可能性はある」と指摘する。 主要産業別の離職率は生活関連サービス業・娯楽業が53・5%(前年比13・8ポイント増)で最高。最も低かったのは製造業の24・8%(同3・7ポイント増)だった。 一方、高卒(21年3月)の県内就職者の3年離職率は41・7%。前年より2・7ポイント増えたが、過去10年間では3番目の低さでコロナ禍の影響は限定的だったとみられる。全国では大卒が34・9%(前年比2・6ポイント増)、高卒が38・4%(同1・4ポイント増)だった。 離職率は県内の企業で雇用保険(入職・退職)の手続きが行われたデータに基づき算出している。