【動画】<なにわ点描>十三もハリウッド映画に出てた 映画「ブラック・レイン」ロケ地めぐり
きらびやかなネオンに、飲食店の名物看板などが並ぶ大阪市淀川区十三本町の「十三サカエマチ商店街」。阪急十三駅からは西へ2分ほどの位置にある。この商店街でも映画「ブラック・レイン」の撮影が行われ、マイケル・ダグラスとアンディ・ガルシアがこの地を歩いた。
映画と今の様子を比較、変わらないあの「すし店」の看板
M・ダグラスとA・ガルシア演じるニック、チャーリーの両刑事が、ある事件現場から滞在するホテルへ向かう途中、バイクの暴走族にからまれるシーンでこの場所が使われた。 ただこのシーンの直前の事件現場というのが、大阪市中央区道頓堀にある戎橋北詰。故・高倉健さん演じる松本警部補の「送ろうか」という声に「歩いていく」と返答し、歩きついた道がここになる。 場所を知っている地元の人からしたら「えらい歩いたなあ」と当時ツッコミを入れていた人も多いかもしれない。しかし、それを知らなかったら、全然違和感がないものとなっている。 写真の場所では、旗を立てたバイクに乗った男らが、両刑事に向かって声をあげたりしながら威嚇駅方面へ去っていく。当時と同じ角度で撮影してみると、パッとわかるのが「がんこ寿司」の看板などは当時とあまり変わらないのがわかる。また、いくつかの店も変わらず営業しているのもわかる。 また、道路中央に並んでいた自転車や「でんわ」というカバーの付いた公衆電話などは見当たらなかった。
近所の男性「ぎょうさん人が来てなぁ、けど健さんはおらんかった」
近所で店を営むという60代の男性に撮影時の話しを聞くと「ああブラック・レインな、覚えてるわ。ぎょうさん人が来てなぁ。けど、あれには高倉健さんは来てなかったんちゃうかな。もうあれから25年かいな、印象的な映画やったし健さんが良かった。亡くなりはったんはショックやね」などと感慨深そうに語った。 通りすがりの20代の男性は映画のことを知らず、撮影シーンの画像を見せると「そんな映画あったんですか。しかも十三ですやん。これだけでも観たくなってきましたね。僕が生まれた時はこんなんやったんや」などと興味深そうに話していた。 同作品DVDのリドリー・スコット監督による副音声解説によると、暴走族の旗は黒澤明監督の映画を参考に付けたと話していた。 ※映画「ブラック・レイン」公開から25年。舞台となった大阪の街もすっかり変わってしまった。18日に高倉健さん死去のニュースが報じられ、高倉さんが出演する同作品などの映画DVDがランキング入りしているという。大阪の人たちにとっては「ブラック・レイン」は親しみのある作品のひとつだろう。そんな同作品のロケ地の今を紹介していく。