台風10号の影響今も…鹿児島県内、9000戸超で停電続く 停電率30%の枕崎市は熱中症対策でエアコン効く施設を開放
台風10号の影響により、鹿児島県内では31日午後9時現在、総戸数の1.0%に当たる約9450戸で停電が続いている。13市町村におよび、九州電力鹿児島支店によると、枕崎市が約4020戸と最も多く、南九州市約2560戸、指宿市約1330戸と続く。停電率は枕崎市の30.5%が最も高い。 【写真】〈別カット〉エアコンの効いた部屋で暑さをしのぐ人たち=31日、枕崎市千代田町の市民会館
天候が回復した枕崎市では厳しい暑さの中、市民が台風の後始末に追われた。停電は3日目で、熱中症の懸念も高まり、市はエアコンのある市民会館を開放した。午前9時の行政放送で開設を知らせると、昼過ぎまでに約30人が訪れた。 同市桜山町の園田千冬さん(85)は「家ではうちわで暑さをしのぐしかなくて大変。ここはありがたい」とひと息ついた。充電に来たという枕崎中学校3年の原田優生人さんは「夏休みの終わりなのに最悪。スマホやタブレットなど全て持ってきた。宿題が終わるか心配」と顔を曇らせた。 地域によって復旧の進み具合に差がある。営業を再開できたコインランドリーには午前中から多くの利用者が訪れ、洗濯機はフル稼働。コンビニエンスストアにも人だかりができた。
南日本新聞 | 鹿児島