体格に合わせたチャイルドシートの使用を呼びかけるJAF大分支部の職員＝大分市

　大分県内の6歳未満のチャイルドシート使用率は74・1％で、全国平均の78・2％を下回ったことが、警察庁と日本自動車連盟（JAF）の調査で分かった。1歳未満は全国より高かったものの、1～5歳の着用が少なかった。JAF大分支部（大分市）は「特に5歳の使用率が低い。子どもの命を守るため徹底してほしい」と呼びかけている。 　調査は5～6月に全国各地で実施した。県内は5月18日、市内の商業施設2カ所で201人を対象に調べた。 　年代別の使用率は▽1歳未満　92・9％（全国平均91・7％）▽1～4歳　75・9％（同80・7％）▽5歳　51・2％（同57・9％）。年齢が上がるにつれて、使わなくなる傾向があった。

県内のチャイルドシートの使用状況

　県内は5歳児の使用が特に低く、全国平均を6・7ポイント下回った。同支部は「子どもの体が大きくなってくると『もう大人用でいいかな』と思う人が多いようだ。成長に応じて、使うチャイルドシートの種類が変わってくるが、買い替えが進んでいないのではないか」と推測する。 　不使用だった5歳児の内訳をみると、チャイルドシートを使わずに大人用のシートベルトを着用していたケースが52・4％。シートベルトをせず車両シートにそのまま着座が42・9％だった。「チャイルドシート自体を載せていない車もあった」という。 　福岡市では8月、路線バスと衝突した軽乗用車で、チャイルドシートを使用していなかった5歳と7歳の姉妹2人が死亡する事故が起きた。大人用のシートベルトをしていて、腹部を圧迫されたとみられる。 　JAFは今月、チャイルドシートの推奨基準を従来の「140センチ未満」から「150センチ未満」に変更。年齢に関係なく、体格に応じて使用を勧めている。 　同支部の岩元幹太さん（28）は「チャイルドシートを適正に使用していないと、子どもがけがをするなど、重大な事故につながりかねない。各家庭でいま一度チェックしてほしい」と話した。 ＜メモ＞ 　道路交通法は6歳未満の子どもを乗車させる場合、チャイルドシートの使用を義務付けている。不使用で摘発されると、幼児用補助装置使用義務違反として反則点数1点が付加される。県警交通企画課によると、昨年までの過去5年間の県内の摘発は4690件。