米軍三沢基地(青森県)、2026年春にF35A配備 F16から置き換え計画
米軍三沢基地(青森県三沢市)に配備されているF16からF35Aへの戦闘機置き換え計画を巡り、米軍が日本側に「2026年春、1機目のF35Aを配備する」と情報提供していたことが16日、分かった。26年春以降、配備が進んでいくとみられる。現在のF16を25年夏から段階的に減らすことも併せて伝えた。複数の関係者が東奥日報の取材に対し、明らかにした。 防衛省東北防衛局は三沢市など基地に関係する自治体に対し、報告を済ませたもよう。米軍はさらに「(戦闘機を防護する役割を果たす)掩体(えんたい)の改修や建て替えが必要」などと通達している。 基地司令官のポール・T・デイヴィッドソン大佐は今年9月の着任会見で「早ければ来年(25年)にも計画に関する動きが見える」という見解を示していた。 米国防総省は7月、中国やロシアをにらんだ抑止力強化の一環として、三沢基地に配備するF16(36機)をF35A(48機)に数年かけて置き換える計画を公表していた。米軍が三沢基地にF35Aを配備するのは初めて。「インド太平洋地域の平和と安定」を目的として嘉手納基地(沖縄県)の戦闘機も新型に更新し、航空戦力の近代化を進めている。 三沢基地に配備されるF35Aは「第5世代機」と呼ばれる。優れたステルス性能を生かし、敵の防空システムをかいくぐって攻撃することが可能だ。同基地では滑走路を共用する航空自衛隊が、6年前からF35Aの運用を始めている。15日時点で39機が配備されており、24年度をもって全42機の配備が完了する見通し。将来的に米軍、空自と合わせてF35Aは90機体制となり、世界でも類を見ないF35Aの集積地となる。 一方、F35Aは出力が大きいため、三沢市民の間ではこれまで以上に騒音が悪化する-といった懸念が高まっている。