ジミー チュウのコンセプトストアが銀座に誕生──クリエイティブ・ディレクターのサンドラ・チョイに直撃
日本でもっとも大きなジミー チュウのストアがオープン。ギミックに満ちた空間をいち早く楽しもう。 【写真を見る】ジミーチュウの最新メンズコレクションをチェック!
160平米の大空間が誕生
12月9日、東京・銀座にジミー チュウの新しいストア「JIMMY CHOO GINZA CONCEPT STORE」がオープンした。2フロア構成で160平米という広大な空間で、世界各地にあるジミー チュウの店舗でも4番めに大きい。オープンに合わせ、来日したクリエイティブ・ディレクターのサンドラ・チョイにその意図と、ジミー チュウについてインタビューを行った。 ──メンズをデザインする上で一番大切にしていることはなんですか? 精密さ、ですね。たとえばモンクシューズにしてもダービーシューズにしても。その形をそのままリスペクトしないといけないと考えています。そのままの美しさをそのまま生かすこと。私は、どちらかというとメンズのアイテムをデザインするのが好きなんです。その理由は単純で、変えようがないから。たとえ変えたとしても、とても微細なところだけです。私はメンズに関しては、あまり奇抜なことはフィットしないと思っています。例えばメンズのシューズにヒールをつけたら、注目を浴びるかもしれませんが、それはジミー チュウとしては間違っています。 ──トレンドは意識せずにジミー チュウらしさを追求するということですか? ジミー チュウはグラマーであることが必要だと思っています。自分はなにか特別なものという感覚が必要です。ジミー チュウのシューズを履いたり、身につけることで感じ取ってほしい。メンズの場合は美しい形であること。完璧なモンクシューズ、完璧なスリッポン。完璧なオックスフォードシューズ。すべてがパーフェクトなのです。それがジミー チュウのブランドの基盤です。 今季のコレクションでは、グラフィックパターンやカラーコントラストなど強調されたディテールでそれを表現しています。デニムのような色合いのレザーシューズや、ナイロンジャガードのバッグなどが代表的なアイテムです。 ──新しいストアについて、シューズラックやクローゼットといったバッグヤードを空間で表現したことについて教えてください。 このお店は、NYとパリを拠点に活動する「クロスビー スタジオ」と提携し、その代表のハリー・ヌリエフさんと一緒に作りました。彼とは今年の2月ぐらいにロサンゼルスで、ランチを通じて知り合いました。彼の名前は作品などで知っていましたが、仕事をするのは初めてでしたね。ハリーは、シンプルなアイデアをどんどん拡大していく印象があります。今回のストアでいうと、オープンスペースには天井まで届く高さのアイコニックなオイスターカラーの靴箱をディスプレイシェルフとして設置し、ストックルームを表に巧みに取り入れて表現しています。バックヤードを表にもってくるのはハリーのアイデアです。勇気がありますよね。私にとって東京は、世界のなかでスポットライトを浴びる都市のひとつだと考えています。このようなデザインになったことは素晴らしいと感じています。私は物作りが好きで、それは完成したプロダクトだけでなく、作られた工場や作業場、梱包され輸送されているシーンなど、背景も好きです。普段は見えない、隠されたものがストアで表現されているのが今回のコンセプトです。ぜひここから特別な感覚を味わってほしいです。 店内の1階はウィメンズで、2階がメンズのフロアになっている。メンズフロアにはシークレットな「ストックルーム」が設置されており、デニムの張り地のソファなど大胆なインテリアも見応えがある。ジミー チュウの新しい発信拠点をチェックしておこう。 ■JIMMY CHOO GINZA CONCEPT STORE 住:東京都中央区銀座2-6-3 TEL:0120-013-700 営:11:00~20:00 休:なし URL:https://www.jimmychoo.jp/ja/home
編集と文・岩田桂視(GQ)