ロッテ・佐々木朗希のポスティングは年明け決着か…MLBコミッショナーが見通し言及
【ニューヨーク20日(日本時間21日)】ロッテからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す佐々木朗希投手(23)の契約時期について米大リーグ機構のコミッショナー、ロブ・マンフレッド氏(66)が2025年1月15日以降になる見通しを示した。MLB公式サイトなどが報じた。メジャー各球団に毎年割り当てられるドラフト対象外の選手用の契約金(国際ボーナスプール)に余裕が生まれる同時期以降に契約を結べば、より多数の球団による争奪戦となる。 【写真】ファン感謝デーで2安打3打点と活躍した佐々木朗希 最も注目を集める有望株の争奪戦に、米球界のトップが言及した。ロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を狙う佐々木について、米大リーグ機構のマンフレッドコミッショナーが「2025年の国際ボーナスプールで契約すると期待している」と契約時期の見通しを語った。 佐々木はMLBドラフト対象外となる25歳未満の外国選手で、通称「25歳ルール」が適用される。各球団は1月15日―12月15日の期間で、各球団に毎年割り当てられる国際ボーナスプール(約500万ドル―750万ドル)の資金源により各国の有望株とマイナー契約を結ぶことができる。 佐々木は、24年12月15日以前に契約締結なら今季既に資金を費やしているチームは獲得の可能性が少なくなる。25年1月15日以降なら国際ボーナスプールがリセットされるため、全30球団に獲得チャンスが生まれる。 24年のボーナスプールの残高トップはドジャースの約250万ドル(約3億8000万円)で、続くのがオリオールズの約214万ドル(約3億3000万円)。レイズ、レンジャーズ、ブレーブスの資金はゼロだ。一方、25年はレッズ、タイガーズなど8球団がトップの約755万ドル(約11億7000万円)を割り当てられ、最も少ないドジャースとジャイアンツでも514万ドル(約8億円)と資金面による各球団の差は少ない。 「既に佐々木とドジャースには密約がある」という噂をコミッショナーは完全否定しており、佐々木の契約に関して言及した背景には、より公平な争奪戦を望む意図があるとみられる。ロッテもポスティングシステムの締め切りとなる12月15日の直前に申請する見込みで、申請後に45日間の交渉に入る。早期決着の可能性は低くなったが、大多数の球団がもろ手を挙げる大争奪戦に発展しそうだ。 ★25歳ルール 米大リーグの労使協定は、米国、カナダ、プエルトリコを除く、国や地域の25歳未満の海外選手とはマイナー契約しか結べないと定めている。各球団は毎年割り当てられる獲得資金(国際ボーナスプール)から契約金をまかなう必要がある。1球団につき総額500万ドル―750万ドル程度で、前年にフリーエジェント(FA)で大物選手を補強したチームなどは減額される。契約期間は1月15日から12月15日まで。期限を過ぎると国際ボーナスプールはリセットされ、来季分の資金が支給される。