ランジャタイ 1年を振り返り「ダウンタウンさんほか憧れの先輩との共演が増えた年」と充実も、ドン引きした先輩コンビも
松本人志によって選ばれたお笑い芸人たちによる、妥協なしの、究極に自由な“笑わせ合いサバイバル”番組「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」(Prime Video)。22日(金)から配信スタートとなるシーズン13は「COMBINED」と題し、初のコンビ対抗戦となる。フットボールアワー、ランジャタイ、ウエストランド、ニューヨーク、EXITの5組が出場し、賞金2000万円を目指す。今回は「奇妙奇天烈奇々怪々」とキャッチフレーズが付いたランジャタイの伊藤幸司、国崎和也に直撃インタビュー。「ドキュメンタル」の注目ポイント、最近の仕事について語ってもらった。 【動画】ランジャタイ、会見で止まらない暴走ボケ連発「司会の人がちゃんと怒った(笑)」 ■初の「ドキュメンタル」参戦で先輩の意外な素顔が ――どんな物を用意してもOKな現場ですが、どのような準備をして臨んだのですか? 国崎:物だけは用意したけど、ネタみたいなものはほぼほぼ準備をしないで行きました。流れも絶対変わるだろうし。ちなみに僕、第1回しか見ていないからどういう大会かイマイチわかっていなかったんですよ。で本番より前の段階で、準備しているものをスタッフさんに伝えたら「一番多く用意していますね」と言われて。みんなそんなに準備していないのかと思って行ったらビックリ。フット(フットボールアワー)後藤さんがめちゃくちゃ準備をしていたんですよ。ゾッとしました。 伊藤:あれには驚きましたよ。ちなみに僕は大好きだったんで見ていたんですが、頭で考えてもその通りにならないというのはわかっていたので、内容はガチガチに決めていこうとは思わなかったです。 国崎:とりあえず、後藤さんには引きました(笑)。 ――先日の配信記念イベントで、ウエストランドの井口さんから国崎さんはゲラと言われていましたが…。 国崎:そうなんですよね。すぐ笑っちゃう。今回もめちゃくちゃ笑っているんですよ、バレていないけど(笑)。完全に笑ったときがありましたから。 伊藤:見逃してくれているでしょう。でも毎回、皆さんがすごい顔になっているのを見るのも面白いんですよね。今のどうなんだろう~って判定を考えるのも楽しいですし。僕も笑いそうになりましたが耐えました。目はみんなのことを見ながら、ひたすらここではない別次元のことを考えてやり過ごして。 国崎:どんな顔になっているのか、今から楽しみです。 ■昔から2人揃って太くんはツボなんです ――自分たちのここを見て欲しいというポイントを教えてください。 国崎:スベってもやる。やっぱり「ドキュメンタル」だからとか、2000万円とか関係なかったです。何も思っていないというか。会議室でやっていたライブと一緒(笑)。何も変わらない。あとウエストランドがいたのも大きかったのかな…。 伊藤:いつも一緒にやってきた人がいるというね。僕も「ドキュメンタル」にいるんだとは思いながらも、スベっても何も思わなかったです(笑)。そういうところを見てください。 ――お二人的にツボだった人物はいましたか? 国崎:僕は(ウエストランド・河本)太。最初から最後まであまり見ないようにしました。なんか存在が親戚のおっちゃんに近いんですよ。もう何かやっとるだけで笑えて。それも何か意味のわからんタイミングで、意味のわからん物を持ってきて、意味のわからんことやってる…。心の中で太に対して思っちゃうことが多すぎて。 伊藤:昔から2人揃って太くんはツボなんです。今回、ウエストランド2人ともヤバかったです。何をするかわからない感じがあって…。 国崎:ただ、太は自爆すると思ったんですよ。ゲラだし。よう我慢したなという感じです。 伊藤:あとフットさんが参加すると聞いたときは驚きました。僕、高校生のときに笑い飯さん、アンタッチャブルさんの三つ巴を制した2003年の「M-1」を見ていましたから。そんな方が今回、本気でやってきて。 国崎:面白いを通り越して引きました、普通に。そんなに2000万円が欲しいのかと。びっくりというか驚愕。 伊藤:貪欲ですよね。果てのない欲望を見せつけられたというか。お笑いが好きなんだと改めて思いました。 国崎:いや好感度が下がりましたよ。残念な気持ちになってシュンとしました。 伊藤:フフフ(笑)。 国崎:でも、どんな仕事でもそうですが、子どものころ見ていた人と一緒にお笑いをやれるのは楽しいです。なんかすごくうれしかったです。 ■賞金の使い道は盛大にワーッと ――ちなみに今回の賞金は2000万円。やっていて賞金のことがチラついたりしましたか? 国崎:意外とチラつかなかったですね。 伊藤:あの場だと全く。でも賞金をもらえた時の使い道は考えていました。僕、盛大にワーッとパレードをしたいんですよ。誰も僕らを知らない街、なんならアメリカとか海外とかでもいいですし。予告なしで急に優勝パレードをする、これが目標でした。 国崎:1000万円でパレードってどれくらいできるんだろう? 80mくらい? 伊藤:すぐ終わっちゃう(笑)。…でもそれでもいいかな。やってみたいです。 国崎:僕は、どこか知らない街の、すれ違った知らない子どもにポンとあげたいです。カメラも回っていないところで、誰にも知られずに「内緒だよ」って言って(笑)。 伊藤:迷惑ですよ。人生狂いますよ。 国崎:それでも渡したいです。 ――「ドキュメンタル」は別室で松本さんやFUJIWARAの藤本敏史さん、ハリウッドザコシショウさん、野性爆弾のくっきー!さんらオブザーバー芸人さんが見ているという状況でしたが、そちらの目は気になるものですか? 国崎:あんまりないんですよね、不思議と。だから松本さんが部屋に入ってくる度に、「あっ!まっちゃんだ」みたいな気持ちになって(笑)。 伊藤:ダウンタウンって何度見ても最初のテンションで「わぁー、まっちゃん!はまちゃん!」って思うんですよ。これは多分、死ぬまで変わらない気がする。ダウンタウンって不思議ですよ。 ■充実の1年を振り返って ――今年は、ダウンタウンさんをはじめとしたテレビの第一線で活躍している方との共演も多かったですね。 国崎:増えましたね。めちゃくちゃ充実していてありがたかったです。ちなみに今年一番不思議だなと感じたのは、堂本剛くんとご一緒したとき(堂本剛のオリジナル番組「つよしP」)。初対面は廊下だったのですが、親戚のお兄ちゃんみたいに話しかけてくれて。きっとタメ口だったんじゃないかな…。昔からずっと一緒にやってきたっけ?と錯覚するくらいナチュラルで、しっくりもきて。あれは一番不思議な出来事でした。 伊藤:僕は本を書いたのですが、それきっかけで憧れの先輩方に渡すことができて感想を言っていただけたのはうれしかったです。爆笑問題の太田(光)さんが褒めてくださったりとか、本当に今年は憧れの人たちに次々と会えた1年だったかも。先日もナインティナインさんの「オールナイトニッポン」(ニッポン放送)の“岡1”に出ることができましたから。お笑い芸人になりたいと思ったきっかけの番組に出られるなんて夢がありますよ。 国崎:大丈夫? 極楽とんぼさんじゃなくて(笑)。 伊藤:大丈夫もなにも、ナイナイさんから始まって、ダウンタウンさんや極楽とんぼさん、爆笑問題さん…とどんどん好きな人が増えていって…。そういう方たちとたくさん会えたのはうれしいです。 国崎:出てもいいんじゃない? でも僕らってこんな感じでテレビ出ていますが、やっぱり大御所の方は優しいなと思います。実はもっと怖いと思っていたんですよ、怒られるかなと。実は、「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)の“D-1グランプリ”に出て「まっちゃんはまちゃん」をやったとき、スタッフさんに言われたんですよ。「3年前なら引きずり回されていましたよ」って。3年前!?って驚きました。最近過ぎて(笑)。 伊藤:危なかった…。本当にみなさんお優しいし、怖い人がいない。素敵な方ばかりです。 ――今後、やってみたいことはありますか? 伊藤:やっぱり宇宙で漫才ですね。月とかに行って漫才したいです。 国崎:僕はしたくないです。できれば1人で行ってもらって僕は日本からリモートでやる。で、月に着いていざ接続したら、僕と似たようなヤツとつながっていて…。 伊藤:腹立ちますね。月にいれる時間なんて限られていますから、それをそんな風にされたら…。これは一生で一番の大きな怒りになるかも。でも一度、やってみたいです。 国崎:2024年で言うと、食べない食レポをもっと極めたいと思います。いかに食べずに食レポするか…。 伊藤:僕は普通にお店に入って普通に食べます。 国崎:味の感想はこっちも言うよ。「美味しかったらしい」とか人から聞いた話を(笑)。 取材・文=玉置晴子