『グレイトギフト』“逆襲編”へと続くまさかの幕切れ 倉科カナ演じる杏梨は一体何者?
ドラマ『グレイトギフト』(テレビ朝日系)第5話は女の嫉妬と復讐が描かれる、第1章完結回。ラストには「逆襲編」へと続く、まさかの展開が待ち受けていた。 【写真】藤巻(反町隆史)の気持ちになると辛い 郡司(津田健次郎)と麻帆(明日海りお)のいちゃつきぶり 今回キーパーソンとなるのは、看護師長で郡司(津田健次郎)の不倫相手である鶴下(片山萌美)と藤巻(反町隆史)の妻・麻帆(明日海りお)、そして後述する「アルカナム」のオーナー杏梨(倉科カナ)だ。 第5話時点で、「ギフト」の存在を知る者は藤巻、白鳥(佐々木蔵之介)、郡司以外にも気づけばかなり増えてきた。藤巻から「突発的な心不全患者が病院に出たら知らせてほしい」と依頼されていた鶴下もまた「ギフト」によってその人生を狂わせられる一人。第5話では麻帆と郡司が浮気関係にあることが発覚し、藤巻はあろうことか娘のあかり(藤野涼子)が見ている場で離婚届を渡される。藤巻は院内ですぐさま噂が広がるほどに泣き叫び、ラボに閉じこもっては自暴自棄に。同じ頃、“同志”として同じ気持ちでいたのが鶴下だった。 「郡ちゃん」こと郡司とは後々結婚の約束をしていた鶴下は、郡司が麻帆とも不倫をしていたことを知り、白鳥に郡司が理事長の座を奪うため殺そうとしていることを密告。白鳥から「ギフト」の容器を受け取った鶴下が向かったのは郡司のもと、ではなく麻帆がいる病室だった。 麻帆は鶴下が運んできた食事を退院前の「最後の晩餐」だと捉えているが、鶴下としては「最期の晩餐」。コップの水に白鳥から受け取った「ギフト」を注ぎ、「食前のお薬忘れないでくださいね」と呼びかけ、その場を後にする。しかし、白鳥が大事な「ギフト」をそう簡単に渡すだろうか。鶴下が受け取ったのはダミー。 知りすぎてしまった鶴下は、背後から近づいてきた白鳥に注射器で体内に直接「ギフト」を入れられ、自らが心不全を起こすこととなってしまう。目を引いたのは、白鳥が形だけの心臓マッサージをしている場に、郡司が駆け寄り人工呼吸を始めること。軽井沢で殺害した大泉篤(西岡徳馬)を例にして、何をしても無駄だということを郡司は知っているはずだが、それでも鶴下を助けようとするのは彼女を愛していたから。郡司は全てを手に入れようとする欲深い人物に間違いはないが、鶴下を「ギフト」の危険から遠ざけようとしていたホテルでの言葉は本心であり、一つの愛の形だったということになる。 鶴下が亡くなり意気消沈している郡司に、藤巻は「もう終わりにしましょう。白鳥先生に復讐するのはやめてください」と説得。郡司はそれを嘲笑うかのように「お前、本当分かってないんだな。真相を教えてやる。来い」と理事長室へ案内する。そこにいたのは、白鳥のほかに、事務長の本坊(筒井道隆)、杏梨、そして久留米(波瑠)。 戸惑う藤巻に白鳥は「彼らはみんな私と志を同じにしたチームですから」と説明する。郡司の言う「真相」と、白鳥が高らかに宣言する「『ギフト』の新たなステージ」の真意は次回明らかになるのだろうが、久留米というよりも、ここで杏梨が動き出すのかという印象だ。 藤巻に「毒は入っていないので安心してください」と囁くなど、以前から「ギフト」を知っていることを匂わせていた杏梨。第5話では郡司の「ギフト」を使った殺害に加担していたことが明らかになっている。「ギフト」で最初に殺された愛宕(山田明郷)元総理の愛人であり、遺産の相続人でもある杏梨は、真犯人に繋がる手がかりを何か握っているのだろうか。ラウンジにいる時とはギャップのある杏梨のメイクと服装に、本坊の抑えきれない変態性が爆発しないといいが。
渡辺彰浩