蝶花楼桃花「未来が分からなくて楽しみ」 31日連続でネタ下ろし、「やり遂げたい」
人気落語家の蝶花楼桃花が、7月1日から31日連続でネタ下ろしをする独演会「桃花三十一夜」を東京・池袋演芸場で開く。1カ月でネタを31も増やす試みで、「はいつくばってでも、やり遂げたい」と張り切っている。 「寄席の活性化のため、深夜帯(の公演)を増やすべきでは?」という考えから、毎日、午後9時にスタートする。新ネタではない、もう一つのネタもすべて入れ替えるため、1カ月で62演目を語ることに。また、二ツ目の若手落語家が日替わりで31人、ゲスト出演する。 ネタ下ろしは古典と新作が半々の予定。前例のない、困難な試みであることは承知の上で、完演後のイメージとして「ネタがいっぱい増えて充実した私かもしれないし、疲れ果ててげっそりした私かもしれない。未来が分からなくて楽しみ」と語る。 この挑戦は事前に師匠の春風亭小朝に相談した。「(師匠は)『面白い。やりなさい、やりなさい』と背中をバーンと押してくれた」と感謝し、「今も見守ってくれています」と話す。 8月には、東京、名古屋、大阪で「夏の独演会」も実施する。大阪では追加公演が決まるほどの人気で、「『桃花三十一夜』を達成した桃花でありたい。何かが変わった桃花を見てもらえると思う」。 2022年3月に真打ちに昇進、全国的な知名度も上がった。「40代は突っ走り、50代、60代は培ったものを磨きたい。おばあちゃんになったら、出てきて『お天気がいいですね』と、何でもないことをしゃべるだけで成立するようになりたい」。今後の落語家人生を、そう夢見ている。