遠く離れたバルバドスとオンラインで結び、インスタントラーメン作りに取り組む児童＝南陽市

　南陽市と中米バルバドスをオンラインでつなぎ、双方の親子などが即席麺を作って味わうユニークな交流イベントが14日行われた。キッチンや食卓は遠く離れているが、手軽でおいしい日本ならではの味を一緒に楽しんだ。 　この日午前9時前、同市のシェルターなんようホールで市内の親子2組が調理を開始。13時間の時差があるバルバドスの日本大使公邸でも16歳の女子学生2人と日本人職員が同様にラーメン作りを始めた。キャベツやニンジン、タマネギを切り、水を入れた鍋で煮立て、頃合いを見て麺を加えた。 　バルバドスでもインスタントラーメンは流通するが、スープのない商品が主流という。「汁あり」は初体験という女子学生らは「スープがあるのもおいしい。家に帰ったらまた作ってみたい」と笑顔を見せた。オンラインで交流した赤湯小5年の島津來音（らいお）さん（10）は「スープがあるのが当たり前だと思っていたので驚いた」と話していた。

　カリブ海の島国バルバドスは、2020年東京五輪・パラリンピックで同市のホストタウンになった縁で交流が現在も続く。今年は同国を含むカリコム（カリブ共同体）と日本の交流年に当たるのに合わせ、同市が自慢のラーメンにちなんだ企画を友好国に提案し、実現した。