公開オーディションで歌を披露する蝶々夫人役の参加者（右）＝長崎市茂里町、ベネックス長崎ブリックホール国際会議場

　「ながさきピース文化祭２０２５」の一環で来年１１月１、２日に長崎市で開催するオペラ「蝶々夫人」の全幕公演の主要キャスト９人を決める公開オーディションが１８日、同市内であり、県内外から男女２０人が参加した。主催した県オペラ協会は今月中にキャストを決定し、ホームページなどで公表する。 　同文化祭は、第４０回国民文化祭、第２５回全国障害者芸術・文化祭の統一名称。同公演は長崎市の「地域文化発信事業」の一つ。本番は県オペラ協会と長崎交響楽団がコラボし開催する。 　プッチーニ作曲の「蝶々夫人」は、明治の長崎を舞台にした武家の娘・蝶々さんの物語。蝶々夫人と、その夫ピンカートン、侍女スズキら９人の役柄を募集し、２０代から７０代の２０人が応募した。 　オーディションでは、それぞれ決められたアリアの歌をイタリア語で熱唱。蝶々夫人役の７人は和装で臨み、有名な「ある晴れた日に」などを感情を込めて声高らかに歌った。 　審査員長の折江忠道さん（藤原歌劇団総監督）、永井和子さん（前新国立劇場オペラ研修所長）ら４人が、役柄と声が合っているか、表現の仕方などを審査した。県オペラ協会芸術監督で指揮者の星出豊さん（昭和音楽大客員教授）は「参加者のレベルがかなり高く、選ぶのが難しかった」とし、「長崎の人たちで作り上げる独特の作品。長崎の魅力を国内外に発信し、大成功を収められるようおもしろい舞台にしたい」と話した。